債券はもみ合い、米債高が支援も株価反発が重し―短観控え様子見(2)

債券相場はもみ合い。米国市場で、原油 高などを背景に債券高となったことが買い材料視された一方で、日経平均株価 が小幅反発していることが相場の上値を抑えている。あす以降に企業短期経済 観測調査(日銀短観)や10年債入札などのイベントを控え、様子見ムードも 強い。

岡三証券経済調査部の坂東明継シニアエコノミストは、米債高を受けて相 場は上昇したものの、日経平均のプラス圏への浮上が重しとなっていると指摘。 「先週の金利低下のピッチが速すぎたので、戻り売りに対する警戒感もある。 あすの日銀短観など、今週は注目材料が多く、動きづらい」と述べた。

東京先物市場で中心限月9月物は、前週末比8銭安の135円15銭で寄り 付いた。直後に135円13銭まで下げたが、その後は買いが増えて上げに転じ、 一時は17銭高い135円40銭まで上昇した。その後は小幅プラス圏での推移が 続いたが、午前の取引終了前に伸び悩んで、結局は2銭高い135円25銭で引 けた。9月物の午前の売買高は1兆2941億円。

リーマン・ブラザーズ証券チーフJGBストラテジストの山下周氏は、コ アCPI(消費者物価指数)が夏場にも2%近くまで上昇し、その後も高止ま りする可能性も残るなか、買い進むのに抵抗感のある投資家は多いとみている。 「短観や10年債入札のほかに、来週初めには5年国債入札も意識されるため、 調整局面を待つ向きもある」とも指摘している。

日経平均は小幅反発。前週末比45円4銭高い1万3589円40銭で午前の 取引を終えた。

新発10年債利回りは1.61%

現物債市場で新発10年物の293回債利回りは、前週末の終値と横ばいの

1.61%で取引開始。いったん0.5ベーシスポイント(bp)高い1.615%に上昇し たが、その後は水準を切り下げ、1.605%に低下。結局、横ばいの1.61%で引 けた。

中期債も底堅い。新発5年債利回りは前週末比0.5bp低い1.18%で午前の 取引を終えた。

米株安・債券高-金融機関の減益拡大懸念で

27日の米国債相場は上昇。金融機関の減益拡大懸念が再燃し、株価が下落 し、投資家が比較的安全な投資先である米国債に買いを入れた。米株市場では 原油先物相場が初めて1バレル142ドル台まで上昇したことも市場心理を冷や し、ダウ平均株価は前日比106ドル91セント安の1万1346ドル51セントと、 2006年9月7日以来の安値で終えた。

BGキャンター・マーケット・データによると、10年債利回りは前日比6 bp低下して3.96%。週間ベースでは20bp低下と、2月29日以来の大幅低下 となった。

バークレイズ・キャピタル証券の森田長太郎チーフストラテジストは、原 油価格の上昇について、これまでは、インフレ懸念ということで金利上昇要因 となってきたが、「ここまで来ると原油が上昇してしまうと経済に対するダメ ージが相当大きいという見方に転じてきた。さすがに景気が大きく減速してく るとなると、利上げに対して慎重になる」との見方を示している。

--共同取材:吉川淳子、吉田尚史  Editor:Hidenori Yamanaka,Norihiko Kosaka

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