旭化成株が3日ぶりに反発、ナフサ高でエチレン減産を10年ぶり検討

化成品事業を手掛ける旭化成の株価が一 時、前週末比11円(2%)高の563円と3営業日ぶりに反発。原油高に伴う ナフサ高騰を受け、石油化学製品の基礎原料エチレンを減産することを検討し ている。同社広報室の中村雅夫課長が30日、ブルームバーグ・ニュースの電 話取材で明らかにした。実現すれば、同社のエチレン減産は約10年ぶりとな り、製品だぶつきによる採算悪化への警戒感が和らいでいる。

旭化成の中村氏は、「ナフサの高騰を受け、在庫調整を目的に岡山県のエ チレン工場の稼働率を約95%程度まで引き下げることを検討している」と述 べた。7月上旬にも正式決定する見通しという。一方で同氏は、「原燃料高に 伴う価格転嫁は粛々と進める」(同氏)とし、コスト増による収益への影響に ついては言及しなかった。

発表後2カ月で2万円以上の価格差

同社の2009年3月期業績でのナフサ価格の前提は、1キロリットル当た り6万8000円。現在のナフサ価格は約9万円と、発表後わずか約2カ月です でに2万円以上の価格差が生じているのが現状。世界的な原油高を背景にナフ サ価格も高騰、コスト増に伴う製品価格の値上げは国内石化メーカーにとって は急務だが、さらに減産や販路拡大などの経営努力も迫られている。

旭化成の08年3月期連結業績は、「ナフサなど原燃料価格の上昇がほぼ 価格に転嫁できた」(伊藤一郎副社長)として、純利益、売上高それぞれ過去 最高を更新した。09年3月期連結業績予想は、純利益で前期比7.2%増の750 億円、売上高で同6.7%増の1兆8100億円を見込む。

28日付の日本経済新聞夕刊は、旭化成が原油高騰を受けエチレンを減産す る方針を固めたと報じている。旭化成のほか、三菱ケミカルホールディングス も1.9%高の629円、三井化学も1.9%高の536円、東ソーが4%高の441円、 住友化学が0.9%高の676円、宇部興産が2.4%高の378円、トクヤマが

3.7%高の789円と主力化学銘柄は総じて堅調。

    最新の情報は、ブルームバーグ端末にて提供中
    LEARN MORE