日本株は小反発へ、商品市況高で資源関連に買い-米景気懸念重し(2

週明けの東京株式相場は、小反発が予想 される。前週末の海外商品市況で原油先物相場が過去最高値を更新、金や銅価 格も上げており、収益寄与への期待から石油や大手商社、非鉄金属といった資 源関連株が買われそうだ。ただ米国では、原油高騰や金融混乱を背景に、企業 利益の減少局面が長引くとの懸念が広がっていることから、輸出関連や金融株 は買い手控えられ、株価指数の上げは限定的となる公算が大きい。

みずほ証券の北岡智哉ストラテジストは、「イールドスプレッドでは割高 感が後退してきた。投資家の不安心理を示すシカゴ・オプション取引所(CB OE)のボラティリティー指数(VIX指数)も足元で落ち着いた動きとなっ ている」と指摘。ただ、今週後半に発表される6月の米雇用統計への警戒感が 強く、「積極的な買いは入りづらい」(同氏)と見ている。

米シカゴ先物市場(CME)の日経平均先物9月物の前週末27日清算値 は1万3560円で、大阪証券取引所の2日通常取引終値(1万3530円)に比べ て30円高だった。27日の日経平均株価は1万3544円36銭で取引を終えてい た。

NY原油は最高値、貴金属市況も軒並み高

27日のニューヨーク原油先物相場は、期近の8月物が1バレル=142.99 ドルまで上昇し、過去最高値を更新した。終値は前日比57セント(0.4%)高 の1バレル=140.21ドルと小幅続伸。外国為替市場でドル安基調が続いている ことや世界的な株安を背景に、投資資金が原油など商品市場に流入している。 ニューヨーク市場では金先物も続伸し、同日のロンドン金属取引所(LME) では、銅やニッケルなども軒並み上昇した。

原油や金属相場の上昇を背景に、業績への恩恵期待から新日本石油や三菱 商事、住友金属鉱山といった石油元売り株や総合商社株、非鉄株に投資資金が 流入するとみられる。

ダウ平均は弱気相場目前、金融や消費関連安い

一方、米国ではエネルギー価格の上昇による個人消費の落ち込みや、サブ プライムローンに絡む金融機関の損失拡大への懸念が日増しに高まっており、 電機や自動車といった輸出関連株、銀行や証券など金融株は総じて敬遠されそ うだ。

27日の米株式相場は続落。ダウ工業株30種平均は前日比106.91ドル (0.9%)安の11346.51ドルで終えた。今月に入り10%下落しており、6月と しては1930年以来で最悪。また、昨年10月に記録した最高値からは19.9%下 落し、弱気相場突入の目安となる2割下落まであと0.1%に接近した。S&P 500種株価指数の終値は4.77ポイント(0.4%)安の1278.38、ナスダック総合 株価指数は5.74ポイント(0.3%)低下の2315.63で終了。

損失拡大懸念を背景に、保険大手アメリカン・インターナショナル・グル ープ(AIG)や証券のメリルリンチなどに売りが膨らみ、S&P500種株価 指数の金融株指数は5年ぶり安値を記録した。玩具メーカー、ハスブロや住宅 建設KBホームも下落、S&P500種の消費関連株は2003年以来の安値まで 下げた。原油相場がバレル当たり142ドルを超えたのが材料視された。

USAAインベストメント・マネジメントの株式投資バイスプレジデント、 ロン・スウィート氏は、「企業利益に関するニュースからは、第2四半期が予 想よりも悪い結果になることがうかがえる。エネルギー価格や銀行の評価損、 景気減速など悪材料も根強く残っている」と語った。ブルームバーグがまとめ たアナリスト予想によると、S&P500種に採用されている企業の第2四半期 (4-6月)の利益は平均で11%減、1週間前は8.9%減が予想されていた。

不動産株が上昇、高島屋は下げ公算

29日付の日本経済新聞は、オリックスグループが2008年中に国内不動産 物件に計3000億円を投資する方針を固めたと報道。オフィスビルやマンショ ンの割安感が強まったと判断し、東京、大阪、名古屋の三大都市圏で集中投資 するとしており、業績貢献期待からオリックスが買われそうだ。不動産市況の 改善観測が高まり、不動産株が物色される可能性もある。

08年6月中間期の連結営業利益は前年同期比6%増の245億円前後(会 社予想は同5%減の220億円)になる見通しだと、28日付の日本経済新聞朝 刊が報じたアサヒビールや、米ソフトウエア会社を買収することで合意し、今 後5年間で海外の通信事業者向け売上高を2000億円拡大することを目指すN ECも上昇の公算。

半面、消費者の生活防衛意識が高まっており、3-5月期(第1四半期) の連結純利益が前年同期比1.4%減となった高島屋、3-5月期の連結営業利 益が前年同期比7.8%減に落ち込んだしまむらが売られそうだ。保有するSB Iホールディングスの全株式を売却、特別損失が発生するとして、09年3月 期の連結最終損失が108億円の赤字(従来予想は68億円の赤字)になりそう だと発表したゼファーも軟調な展開を強いられる見通し。

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