米国債(27日):10年債が週ベースで2月来の大幅高‐株安で買い(2)

米国債市場では10年債相場が週間 ベースで、2月以来の大幅な上げ。株安で投資家が比較的安全な投資先 である米国債に買いを入れた。

リーマン・ブラザーズ・ホールディングスが米証券大手メリルリン チの2008年4-6月(第2四半期)決算見通しを下方修正したことが手 がかりとなり、米国債の上昇が加速。この下方修正で米サブプライム (信用力の低い個人向け)市場に関連した損失が拡大するとの懸念が強 まった。またこの日発表された6月の米消費者マインド指数確定値は 1980年5月以来の低水準となった。2年債利回りは3週間ぶりの低水準 を付けた。

AIGサンアメリカの運用担当者、マイケル・チア氏は「将来に希 望が持てないと判断している。住宅問題が一段と深刻化し、金融機関の 損失が拡大するとともに資金調達がますます困難になっている。米国債 利回りは間違いなく低下する」と述べた。

BGキャンター・マーケット・データによると、ニューヨーク時間 午後4時21分現在、10年債利回りは前日比7bp低下して3.96%。週 間ベースでは20bp低下と、2月29日以来の大幅低下となった。10年 債価格(償還期限2018年5月、表面利率3.875%)は18/32上昇し99 9/32。

2年債利回りは前日比3bp低下し2.63%。一時は2.60%と、今月 9日以来の最低水準を付けた。週間ベースでは26bp低下と、週間ベー スで今月6日に終わった週以来最大の低下だった。

ダウ工業株30種平均はこの日、前日比0.9%下落。ダウ平均の昨年 10月に付けた終値ベースでの最高値からの下落率は、20%のいわゆる弱 気相場入りに接近した。

信用収縮

MFRの市場アナリスト、カール・スティーン氏は「株式相場が下 げている分、債券相場が上昇している。信用収縮が再燃しており、これ までの終息シナリオは時期尚早だった」と指摘した。

リーマンのアナリスト、ロジャー・フリーマン氏はリポートで、メ リルの第2四半期の評価損予想を54億ドル(約5750億円)と、従来の 24億ドルから引き上げた。

米格付け会社ムーディーズ・インベスターズ・サービスはこの日、 米証券大手モルガン・スタンレーの財務内容およびリスク管理を理由に、 長期信用格付け「Aa3」を格下げ方向で見直すと明らかにした。

LIBORが上昇

27日の英金融市場では、ドル建て翌日物金利が3月末以来で最大の 上昇となった。英国銀行協会(BBA)によると、ドル建て翌日物ロン ドン銀行間取引金利(LIBOR)は前日比30ベーシスポイント(bp、 1bp=0.01%)上昇し2.50%。1営業日の上げ幅としては32bp上昇 した3月31日以来で最大。

J&Wセリグマンで資産運用に携わるフランシス・マスタロ氏は 「信用市場が収縮する場合には景気拡大は非常に困難となる」と指摘。 「FOMCは金融政策を利用し流動性を創造することはできても、銀行 や仲介金融機関が融資を拒めば、資金の供給拡大も意味がなくなる」と 語った。

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