UBS、入札方式証券の崩壊認識しながら個人に販売-幹部メール

スイスの銀行大手UBSは入札方式証券 (ARS)市場が崩壊し始めていることを認識しながら、個人投資家に販売し、 保有する110億ドル(約1兆1688億円)相当の同証券の現金化を図っていた。 マサチューセッツ州のガルビン州務長官が26日にUBSを訴追した際に公開 された同行幹部の電子メールで明らかになった。

UBSの地方債部門責任者、デービッド・シュルマン氏の電子メールによ ると、同行幹部は昨年8月にARSの危険性を認知する一方で、販売部門を動 員。セールス担当者と数十回にわたって協議し、ARS販売促進の新たなマー ケティング資料を配布していた。シュルマン氏は8月30日付のメールで「在 庫を処分するよう圧力がかかっている」と記述している。

ガルビン長官は26日、UBSがARS市場が崩壊に向かいつつあること を投資家に開示することなく、短期金融証券と同等であるかのように偽って販 売したとして訴追した。ARSを保有する投資家は現在、換金できない状態に ある。

UBSの電子メールによると、同行幹部は昨年9月にはARS市場からの 撤退を検討していた。これは同行が売れ残ったARSの買い取りをやめる5カ 月前のことだ。ARSは通常7、28、35日ごとの定期的な入札で金利を見直 していく仕組み。UBSは入札の不成立を避けるため、最後の買い手の役割を 担い、ARSを蓄積していった。

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