ブレア英前首相:温室効果ガス排出削減の中期目標設定が重要

トニー・ブレア英前首相は27日、都内で講 演し温室効果ガスの排出量削減について、2050年までの長期目標設定だけでな く、20-30年ごろまでの中期目標の早期設定が重要との見解を明らかにした。

ブレア氏は7月に開かれる主要国首脳会議(洞爺湖サミット)について、「中 期目標の合意は難しいだろう」との見通しを示した。福田康夫首相が17日、中 期目標の合意について、09年末にコペンハーゲンで開かれる「国連気候変動枠 組み条約第15回締約国会議(COP15)」までに行われる国連交渉の中心議題 だと発言し、先送りする姿勢を見せているためだ。

しかし、ブレア氏は、09年の合意を目指し具体的な目標の設定に向けた計 画を示すべきだ、と促した。最も重要なことは「現実的な道筋をつけることだ」 と指摘し、増加を続ける温室効果ガスの排出に歯止めをかけるという課題につ いて、理想論ではなく実現可能な具体策の必要性を強調した。

この講演に先立ち、ブレア氏は、気候変動問題が主題となっている洞爺湖 サミットの議長を務める福田首相と会談し「低炭素未来への道」と題された提 言書を手渡した。

ブレア氏はこの提言書について、「理想と現実のギャップを埋める」との趣 旨を説明したうえで、排出削減の目標時期に加え、絶対値や削減率、あるいは 排出量増加傾向の頭打ち(ピークアウト)など中期目標として何を据えるのか を明確にすべきだとしている。先進国に限定した削減目標の適切な水準につい ても協議が必要と問題提起した。

提言書は、12年に終了する京都議定書以降の「ポスト京都」と呼ばれる枠 組み作りで議論が必要となる合計10の論点を提示。中期目標の設定のほか、京 都議定書で基準として設定されている「90年」という基準年の是非も含まれて いる。

京都議定書を批准した日本には、12年までに温暖化ガスの排出量を90年比 で6%削減する目標が課せられている。

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