邦チタ株が3年ぶり安値、チタン需給緩和で販価低下懸念-来期減益も

金属チタン製錬大手、東邦チタニウムの株 価が4営業日続落。一時は前日比111円(5.4%)安の1964円まで売り込まれ、 2005年7月5日以来、およそ3年ぶりの安値を付けた。航空機や一般工業向け に金属チタンの世界需要が拡大しており、チタンメーカーが各国で増産計画を 発表している。急激な供給量増大で来期はチタン需給が緩むと言われ、販売価 格の低下が懸念されている。

HSBC証券の林ダグラス・シニアアナリストによると、チタン関連銘柄 は1-2年先の収益を株価に織り込む傾向が強い。林氏は、「来期はチタンの 需給が崩れ、販売単価が下がるとみている。当社の営業利益予想は今期が129 億円で来期が102億円。まだ同社株を買うタイミングではない」と指摘する。 HSBC証は割引キャッシュフロー法を用いて邦チタ株の適正水準を1800円と 算出。投資判断「アンダーウエート」を継続している。

日本チタン協会企画部長の伊藤均氏によると、現在の世界のチタンの生産 能力合計は年10万トン程度。「日本、米国、カザフスタン、中国などが増産意 向を表明しており、来期の供給が何トンになるか現時点では読めない」(伊藤 氏)という。これまでは世界的な需給ひっ迫を背景に、高品質品を中心に販売 価格の値上げが通ってきたが、業界関係者の間でも先行きは不透明との声が増 えている。

邦チタ株は05年5月から8月まで2000円近辺でこう着した後、同年9月 初旬から急上昇、わずか5カ月間で9730円(06年2月7日)まで駆け上がった。 その後は約2年4カ月間かけて8割調整し、上げの起点に戻った格好。

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