米シティとメリル:アナリストが業績予想引き下げ-追加評価損を予想

ゴールドマン・サックス・グループとサンフ ォード・C・バーンスティーンのアナリストは、米銀大手シティグループと米証 券大手メリルリンチの2008年4-6月(第2四半期)の業績予想を下方修正し た。追加評価損の見通しが理由。

ゴールドマンのアナリスト、ウィリアム・タノナ氏は25日遅くに発表した リポートで、シティが保有資産の評価額を89億ドル(約9600億円)引き下げ、 第2四半期が赤字になるとの予想を示した。サンフォードのアナリスト、ブラッ ド・ヒンツ氏は26日、メリルの第2四半期業績予想を1株当たり93セントの赤 字と、従来の同82セントの黒字から下方修正した。

タノナ氏は「事業環境が2008年7-12月(下期)に改善に転じるとみてい たが、予想通りとはならない可能性が出てきた」とし、シティには「さまざまな 逆風が吹いている」と指摘した。

ゴールドマンはシティの第2四半期業績予想を1株当たり75セントの赤字 (従来予想は同25セントの黒字)に引き下げた。メリルについては1株当たり 2ドルの赤字(同25セントの黒字)に下方修正した。

ゴールドマンはまた、米国の証券業界の投資判断を「ニュートラル」に下げ た。従来は「アトラクティブ」としていた。業界の環境悪化のペースが当初の予 想よりもはるかに激しいと説明した。タノナ氏は「向こう数カ月に証券株を大幅 に上昇させるきっかけとなるような要素を探そうとしても難しい」と記している。

見通しは暗い

ゴールドマンはシティが債務担保証券(CDO)と関連のヘッジで71億ド ル、その他の資産で12億ドルの評価損を計上するとの見積もりを示した。さら に、自社の仕組み債に絡む評価額見直しで6億ドルの損失が出ると試算している。 タノナ氏はシティの向こう6カ月の目標株価を16ドルに引き下げるとともに、 同銘柄を「コンビクション・セル・リスト」に加えた。

サンフォードのヒンツ氏は「証券会社の業績についての見通しは暗い」と して、「利益率の高い投資銀行業務は循環的な減速期に入った」と指摘した。

ゴールドマンはリポートで、シティは現在の配当水準(利回り7%)を維持 できない公算や、追加増資が必要となる可能性を指摘した。配当を半分にするこ とで年間35億ドルの資本を温存できるとの概算も示した。「シティの現在の収益 力を見ると、配当が安全だとは思われない」とし、「一段の資本増強は普通株の 発行、減配、さらなる資産売却の組み合わせという形になるだろう」としている。

さらに、シティはレバレッジド(高リスク・高利回り)融資と商業用不動産 融資担保証券(CMBS)に関するヘッジによるリスクがメリルリンチやJPモ ルガンに比べて大きく、損失がより大きくなる可能性が高いと説明した。

UBSとメリルもシティの追加評価損を予想している。メリルのアナリスト、 ガイ・モスコウスキー氏は今週、シティの今年の追加評価損を80億ドルと予想 した。UBSのグレン・ショアー氏は20日、4-6月期に87億ドルの評価損と の見通しを示した。

また、ワコビアはゴールドマンの投資判断を「マーケットパフォーム」(従 来は「アウトパフォーム」)に引き下げた。ワコビアのアナリスト、ダグラス・ シプキン氏は大規模な資本調達案件の減少やヘッジファンド向けサービスのプ ライムブローカー業務の減速などの見通しを理由に挙げた。同氏は3月18日に 投資判断を「アウトパフォーム」に引き上げていた。

To contact the editors responsible for this story: Tim Quinson at tquinson@bloomberg.net.

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