東京外為(予想):円が底堅い、米株急落でリスク回避再燃-ドル上値重い

週末の東京外国為替市場では、円が底堅く 推移しそうだ。前日には企業業績に対する不安や原油価格の高騰を背景に米国 株が急落しており、投資リスクを回避するため、金利差狙いの円売り・高金利 通貨買いの持ち高を解消する動きが出やすく、日中は日本株やアジア株の動向 をにらみながら、「株安・円高」の流れを警戒した相場展開が見込まれる。

また、早期利上げ観測が後退するなか、ドルの上値は重く、株価動向次第 ではドル安・円高が進む可能性もありそうだ。

前日の海外市場ではドル・円相場が一時、1ドル=106円62銭(ブルーム バーグ・データ参照、以下同じ)と11日以来、約2週間ぶりの水準まで円が上 昇。東京市場早朝にかけては107円ちょうど付近と、円がやや上げ幅を縮めて いる。

ユーロ・円は1ユーロ=168円半ば付近で推移。欧州中央銀行(ECB)の 利上げ観測を背景に、前日には一時、169円46銭とユーロ導入以来の円最安値 をつける場面も見られたが、その後は米国株安を背景に168円ちょうど付近ま で円の買い戻しが進んだ。

企業業績懸念と原油高騰で米株急落

26日の米株式相場は急落。最高値圏にある石油価格や信用市場の評価損、 米景気減速が企業の通期利益を脅かしていることから売りを浴び、月初来のダ ウ工業株30種平均の下げ(9.4%)は、6月としては大恐慌以来で最悪となっ た。

投資家のセンチメントを示すシカゴ・オプション取引所(CBOE)のボ ラティリティ・インデックス(VIX、別名「恐怖指数」)は23.93と11日以 来の水準まで上昇。ゴールドマン・サックス・グループが売り上げ見通しの悪 化に伴い株式投資判断を「売り」に引き下げたゼネラル・モーターズ(GM) 株が急落。シティグループも、ゴールドマンが4-6月(第2四半期)に89億 ドルの評価損を追加計上する可能性があると指摘したことから大幅安となった。

米国株安が進むなか、円はオーストラリア・ドルやニュージーランド・ド ルに対しても反発。イングランド銀行(英中央銀行)のキング総裁のタカ派発 言を手掛かりに上昇していたポンドに対しても、安値から値を戻している。

欧米金利差拡大期待

26日のニューヨーク原油先物相場は急伸し、一時1バレル=140ドル台と 過去最高値を更新した。リビアが産油量を削減する可能性に言及したことに加 え、石油輸出国機構(OPEC)議長は今夏に原油相場が170ドルに上昇する とともにドルが下落する可能性があるとの見方を示した。

米連邦準備制度理事会(FRB)は25日の米連邦公開市場委員会(FOM C)定例会合でフェデラルファンド(FF)金利の誘導目標を2%に据え置く ことを決定。声明は「経済成長の下振リスクが残るものの、幾分か縮小したも ようであり、インフレとインフレ期待の上振れリスクは拡大した」とインフレ への警戒度を高めたものの、早期の利上げを直接示唆するには至らなかった。

フェデラルファンド(FF)金利先物相場の動向によると、8月のFOM Cでの利上げが実施される確率は約25%となっている。1週間前は44%だった。

米国の早期利上げ観測が後退する一方、欧州中央銀行(ECB)は7月に 利上げを実施する姿勢を示しており、目先は欧米の金利差拡大期待からユーロ 買い・ドル売りが先行されやすい展開が続きそうだ。

ユーロ・ドルは前日に一時、1ユーロ=1.5767ドルと9日以来の水準まで ユーロ高が進行。東京市場早朝の取引でも1.57ドル半ばと高値圏での推移とな っている。

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