欧米企業の社債保有リスク、上昇-金融機関の損失拡大懸念強まる

26日のクレジット・デフォルトスワップ(C DS)市場では、米企業の社債保証コストが3カ月ぶりの高水準となった。欧 州では10週間ぶりの高水準。金融機関の損失が拡大していることが示唆された ほか、自動車メーカーが資金不足に直面しているとの懸念が強まったことが影 響している。

米銀最大手シティグループと米証券最大手メリルリンチの社債に関連した CDSスプレッドは、ともに上昇。米金融保証会社(モノライン)大手数社が 最高格付けを失ったことを受け、両社が住宅ローン関連資産の評価損拡大に直 面しているとの懸念が広がったためだ。米自動車大手ゼネラル・モーターズ(G M)とフォード・モーターの社債のCDSスプレッドは過去最高となった。燃 料費高騰による販売減少で、手元資金が枯渇するとの懸念が背景。

米住宅市場が大恐慌以来の不振となるなか、世界の金融機関はこれまでに 4000億ドル(約42兆7500億円)以上の評価損・貸倒損失を計上している。 米証券大手ゴールドマン・サックス・グループのアナリストらは、既に429億 ドルの評価損・貸倒損失を計上しているシティについて、2008年4-6月(第 2四半期)に89億ドルの追加評価損を計上する可能性があるとの見方を示した。

バークレイズ・キャピタルの投資適格クレジットストラテジー責任者、プ ニート・シャーマ氏(ロンドン在勤)は「評価損計上が終わり、バリュエーシ ョンは底を打ったと市場に安心させるためには、こうしたプロセスがいずれか の時点で終了する必要がある」と説明し、「金融機関は完全に危機を脱していな い」と指摘した。

ベルギーの金融サービス大手、フォルティスは20億ドル相当の中間配当停 止と、資本増強を目的に起債する方針を発表。同社は米サブプライム(信用力 の低い個人向け)危機が発生した時期に、オランダのABNアムロ・ホールデ ィングの一部買収で合意している。

バークレイズによれば、北米の投資適格級企業125社で構成するマークイ ットCDX北米投資適格指数はニューヨーク市場で、一時5ベーシスポイント (bp、1bp=0.01%)上昇し140bpを付けたが、その後は137bpとや や下げた。JPモルガン・チェースの調べによると、ロンドン市場では、投資 適格級の欧州企業125社で構成するマークイットiTraxx欧州指数が

8.75bp上昇の104bpと、4月15日以来の高水準となった。

CMAデータビジョンによると、シティ債のCDSスプレッドは12bp上 昇の140bp。メリル債については24bp上昇し255bp。フォルティス債は 16bp上昇の99bpと、1日の上昇としては3月10日以来で最大。

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