今年の米CMBS発行額、1996年以来で最低の可能性-需要低迷で

米商業用不動産ローン担保証券(CMBS) の今年の発行額は、投資家の需要低迷を受けて、少なくとも1996年以来で最低 の水準に落ち込む可能性がある。

米銀JPモルガン・チェースによれば、2008年1-6月(上期)のCMB S発行額は122億ドル(約1兆3200億円)と、前年同期の約1370億ドルか ら減少するもよう。同行のほか、米格付け会社ムーディーズ・インベスターズ・ サービスや英銀ロイヤル・バンク・オブ・スコットランド・グループ(RBS) のアナリストらも見通しを引き下げた。JPモルガンは今年通年の発行額が200 億ドルと、過去最高を記録した昨年の2370億ドルから減少し、1996年以来の 低水準になると予想している。

CMBSの発行減少は、米サブプライム(信用力の低い個人向け)住宅ロ ーン危機発生後、不動産を担保とする証券市場を再生する上で、米金融当局が 昨年9月以降に実施した7回の利下げの効果が限定的だったことを示している。 金融機関が4000億ドル相当の資産評価損・貸倒損失の計上で打撃を受け、新規 融資に対し、以前より消極的になっていることも一因。

全米抵当貸付銀行協会(MBA)のシニアバイスプレジデント、ジャン・ スターニン氏は「極めて急激な変化が起きない限り、今年のCMBS市場は見 込みがないかもしれないと考えるのは全く理屈に合わないことではない」と述 べた。ウォール街は「新規融資を再開しておらず、それが近い将来変わると信 じる理由はない」と指摘した。

昨年の米サブプライム住宅ローン市場の混乱で、投資家が安全資産とされ る国債以外の市場から逃避するなか、CMBSの発行は低迷している。

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