日本株(終了)日経平均が半年ぶり6日続落、資源関連安-信用懸念も

東京株式相場は小幅続落し、日経平均株 価は昨年12月19日以来、約半年ぶりの6日続落。海外市場での原油や貴金属 相場の下落を受け、三菱商事など大手商社株、新日本石油などの石油株、住友 金属鉱山など非鉄金属株が売られた。また、米企業の社債保有リスクが3カ月 ぶりの高水準に達するなど、信用収縮懸念の根強さも上値の重しとなった。

ユナイテッド投信投資顧問の高塚孝一シニアファンド・マネジャーによる と、「信用市場は再び緊迫した状況にあり、3月のように再びシステミックリ スクが高まる可能性もある。米国株が底割れとなれば、日本株は下値が維持で きなくなるとの不安感が出ている」という。

日経平均株価の終値は前日比7円60銭(0.1%)安の1万3822円32銭。 TOPIXは1.29ポイント(0.1%)安の1344.79と続落した。東証1部の売 買高は概算で18億1739万株、売買代金は同2兆253億円。値上がり銘柄数 682、値下がり銘柄数930。東証業種別33指数の騰落状況では、値上がり業種 10、値下がり業種23。

このほか業種別では、原料高を受けた収益圧迫懸念から鉄鋼や化学、ゴム 製品株が安く、TOPIX採用銘柄の6月月間パフォーマンスで、前日まで上 昇率上位にあった古河電池、東京製綱、FDK、ジーエス・ユアサなど電池、 太陽光関連銘柄は軒並み急落。これらは信用買い残の急増傾向による需給悪化 も不安視されており、午後の投資家心理を冷やした。

これに対し景気先行きの不透明感から、保険や医薬品、情報・通信など景 気動向に左右されにくいディフェンシブ関連は高く、相場全般の下支え要因と して機能した。

イベント通過も残る警戒

声明で利上げを明確に示唆しなかった米連邦公開市場委員会(FOMC) という重要イベントを通過、これにより日本株相場も高くなる場面が見られた が、午後1時過ぎにブルームバーグ・ニュースを通じて信用不安に関連したヘ ッドラインが流れた後は、じりじりと下げる展開となった。信用不安とスタグ フレーション(景気後退期の物価上昇)を背景とした米国株安への警戒感が相 場の上値を重くした。

ゴールドマン・サックス・グループは、米銀大手シティグループが2008 年4-6月(第2四半期)に、保有資産の評価額をネットベースでさらに89 億ドル(約9610億円)引き下げる可能性があると指摘。向こう6カ月のシテ ィの目標株価を16ドルに引き下げるとともに、同銘柄を「コンビクション・ セル・リスト」に加えた。

これに先立ち、25日のクレジット・デフォルトスワップ(CDS)市場で は、米企業の社債保証コストが3カ月ぶりの高水準に上昇していた。米連邦準 備制度理事会(FRB)が同日、FOMC会合で政策金利のフェデラルファン ド金利の誘導目標を2%で据え置くことを決めるとともに、原油や商品価格の 上昇でインフレ加速の恐れが強まっているとの認識を示したことに反応した。

玉虫色判断に資金も安全志向

FOMC声明の評価について、市場では「インフレバイアスはほぼ中立で、 相場への影響は限定的」(いちよし投資顧問の秋野充成運用部長)との受け止 め方が多い。丸三証券の牛尾貴投資情報部長は、「米国の金融政策は玉虫色と なっており、新たな買い材料というほどではない。金融不安から米国株や欧州 株が依然安値を試す動きになっている以上、相対的に堅調な日本株も今後は下 値に引っ張られる懸念が残る」と指摘。海外株安が完全に終息した状況にない だけに、「日本株も3月以降の上げ幅の3分の1押し水準である1万3631円 までの下げでとどまるとは考えづらい」(同氏)と見ている。

相場先行きへの警戒感の強さは、売買動向にも表れた。この日は東証1部 で10業種が上昇したものの、保険が上昇率1位、医薬品が2位、ゲームを含 むその他製品が3位、情報・通信が7位と景気動向に左右されにくいディフェ ンシブ関連業種が上位を占めた。「先行して買われてきた大型株の割安感は消 失しており、日本経済のマクロとミクロに強気になれない中では、消去法的に 資金がディフェンシブ関連に向かわざるを得ない」(ユナイテッド投信の高塚 氏)との声があった。

ブリヂストが6日続落、ソニーが大幅高

個別では、モルガン・スタンレー証券が目標株価を引き下げたブリヂスト ンが6日続落。最大で普通株式5500株(オーバーアロットメントによる上限 500株を含む)の売り出しを実施するイーピーエス、不祥事が明らかになった マルハニチロホールディングスも下げがきつい。日雇い派遣事業を展開する子 会社グッドウィルの廃業を正式発表したグッドウィル・グループが、2日連続 で値幅制限いっぱいのストップ安比例配分。

半面、午後3時に中期経営方針を明らかにするソニーが大幅高。UBS証 券が目標株価を引き上げたNTTは4連騰となり、三菱UFJ証券が新規に最 上位の格付けをしたシスメックス、JPモルガン証券が強気の投資判断を継続 した東京エレクトロンも高い。ガラスの値上げを4月までさかのぼって適用す る交渉を行っていることはポジティブサプライズだ、とクレディ・スイス証券 が評価した旭硝子は3連騰。

新興3市場は高安まちまち

国内新興市場は高安まちまち。ジャスダック指数の終値は前日比0.49ポ イント(0.8%)高の62.11と6日ぶりに反発。半面、東証マザーズ指数は

1.66ポイント(0.3%)安の567.08、大証ヘラクレス指数は4.58ポイント (0.5%)安の936.56とそれぞれ6日続落した。

個別に材料が出ている銘柄では、8月のイベントで太陽電池製造装置の試 作機を展示する予定のブイ・テクノロジーが大幅高。光通信が発行済み株式総 数の5%まで保有していることがきのう明らかになったオリコン、発行済株式 総数の30%に相当する自社株買いを実施するユー・エム・シー・ジャパンはそ ろってストップ高。発行済株式総数の4.12%を上限に自己株式を取得する計画 などを発表したSJホールディングスも急騰した。

半面、しゃぶしゃぶ用スライス肉の一部で、残って下げられた追加皿を他 の客に再使用したケースがあったと発表したクリエイト・レストランツは急落。 ジャスダック市場に前日上場したイナリサーチはストップ安まで売られた。

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