短期市場:CP金利上昇、6月末発行が急増-上位銘柄0.8-0.9%台も

短期金融市場では、一般企業によるコマー シャルペーパー(CP)の発行金利が上昇した。6月末分の取引当日になって発 行需要が急増したため。ディーラーの引き受けが予定以上に膨らみ、上位格付け 銘柄でも0.8-0.9%台の取引が成立したもよう。

市場関係者によると、6月30日分の償還額2兆円程度に対して、前日時点 での発行予想額は8000億-9000億円程度だったが、実際は1兆3000億円程度 に膨らんだ。国内大手銀行のCPディーラーによると、きょうになって発行を決 める企業が増え、ディーラーの持ち高が予定以上になっているという。

30日発行分では、最上位a-1プラスの1-2週間物が0.90%程度になっ たもよう。同格付けのガス会社の1カ月物は0.74%と、前日に取引された同格 付け、同期間の電力会社より5ベーシスポイント高くなった。総額1000億円近 い発行に踏み切ったa-1格の電機メーカーの3カ月物は0.88%まで流れた。

6月は納税や賞与の資金需要が高まるが、当日になって発行が増えた背景は、 企業が四半期末決算のCP発行をできるだけ抑えようとしていたためとみられて いる。大手投信投資顧問のファンドマネジャーは、余資を圧縮して効率を高めて いるため、需要が高まる時期には資金調達が急増しやすいと指摘した。

今週のCP市場では、1社の発行額が500億-1000億円程度まで膨らむ場 合が目立っており、金利が上昇しやすい要因にもなっている。大手銀のディーラ ーは、突然の発行増加に対応できるだけの市場の厚みが必要で、投資家のさらな る参加も望まれると話していた。

月末・月初物(6月30日-7月1日)のCP現先取引は、日銀補完貸付 (ロンバート型貸出)の適用金利0.75%近辺から一部0.8%台まで上昇している。 日銀のCP買い現先オペは発行が膨らむ前の今月10日にすでに実施されており、 ディーラーは市場で資金手当てを付ける必要がある。

6月末越え金利高止まり-日銀潤沢供給

日銀は、資金需要が強い6月末越えの短い期間の資金供給オペを積極的に継 続している。レポ(現金担保付債券貸借)が実質的な上限であるロンバート型貸 出0.75%付近で高止まりするなか、国債買い現先オペは1兆円まで拡大された。

午後の本店共通担保オペ7000億円(6月27日-7月1日)の最低金利は、 前回(6月26日-7月1日)と同じ0.64%と、3月末以来の高水準。平均金 利は0.8ベーシス高い0.658%だった。4倍超の応札が集まった。午前の国債 買い現先オペは2000億円増額の1兆円(6月30日-7月10日)で、期間もや や長くなり、最低金利は前回より2ベーシス低い0.59%だった。

東京レポ・レートでは、月末・月初物にあたるスポット・ネクストが前日比

15.3ベーシス高い0.733%に急上昇。市場でも0.72-0.74%程度で取引され ている。3月期末越えの水準(0.754%)は若干下回るものの、四半期末ごとの 金利上昇が鮮明になっている。

無担保コールの月末・月初物の調達希望は、外国証券の0.90%近辺から、 外国銀行の0.75-0.80%程度、国内大手銀行の0.60-0.65%と、水準に差があ る。一部外銀の調達で0.75%、国内銀は0.62%が出合ったもよう。

金先は3週間ぶり高値

ユーロ円金利先物相場は続伸(金利は低下)。米連邦公開市場委員会(FO MC)で政策金利が据え置かれ、声明では早期利上げも示唆されなかったため、 日米とも中短期金利に低下圧力がかかった。ただ、あす発表の消費者物価と鉱工 業生産、来週の企業短期経済観測調査(日銀短観)を見極める姿勢もあった。

中心限月2009年3月物は一時0.025ポイント高い98.970と、5日以来、 3週間ぶりの高値をつける場面もあり、98.960-98.965中心に推移している。 新発2年債利回りは2ベーシス低下の0.830%まで買われた。

翌日物0.50%付近に落ち着く

無担保コール翌日物は、25日の加重平均0.507%に対して、朝方は外銀や一 部大手行の調達が0.51-0.52%で推移したが、その後は0.50-0.51%に落ち着 いた。この日の準備預金(除くゆうちょ銀)は1000億円減の5兆5000億円程度。 残り要積立額(1日平均4兆5000億円)と積み終了先から推計した中立水準は 4兆7000億円程度とみられ、需給に余裕が持たされている。

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