マルニチH株に売り続く、子会社がウナギ偽装販売-口止め料受領も

水産最大手のマルハニチロホールディング スの株価が6日続落。子会社が中国産ウナギを国産と偽って販売した上、子会社 社員が口止め料とみられる現金を受け取っていたことも判明し、企業のコンプラ イアンス(法令順守)面を重視する機関投資家などからの売りが止まらない。前 日比11円(6.4%)安の162円まで下げ幅を広げ、約2カ月ぶりの安値水準を付 ける場面があった。午前終値は4.6%安の165円。

大和証券SMBCグローバル・プロダクト企画部の宮沢一輝マーケットアナ リストは、「機関投資家の多くはコンプライアンス面を重視する動きを強めてお り、不祥事企業の株式について機械的に売却するルールを設けているところも少 なくない」と話す。この日のマルニチH株のマネーフローチャートを見ると、午 前は取引開始早々から大口売買であるブロックトレードを通じた資金流出が見ら れた。

マルニチHは25日、子会社の神港魚類(神戸市)が中国産ウナギを養殖ウ ナギの生産量日本一として知られる「愛知県三河一色産」と偽って販売していた と発表した。農水省の調査によると、仕入れ先、魚秀(大阪市)が中国産のウナ ギをかば焼きに加工して出荷する際、実態のない愛知県岡崎市の架空会社を製造 者とした偽のラベルを張り、神港魚類に出荷。神港魚類も不適切な表示がされて いることを認識しながら販売していた。

また、マルニチH広報IR部の川文人氏が26日、ブルームバーグ・ニュー スの取材に対し明らかにしたところによると、偽装ウナギを販売した神港魚類は、 魚秀の中谷彰宏社長らから偽装の隠ぺい工作に協力するよう繰り返し持ちかけら れたという。川氏は、「先月下旬には子会社社員が中国茶のおみやげとの名目で、 現金1000万円入りの紙袋を渡された。現金は神港魚類の金庫に保管してある」 と話した。同内容は、26日付の日本経済新聞朝刊などでも伝わっていた。

農水省はJAS法(農林物資の規格および品質表示の適正化に関する法律) に基づき、マルニチHに対し改善を指示している。市場では、「行政処分が今後 広がりを見せる可能性もあり、現状では業績への影響度合いを見極めがたい」 (大和SMBCの宮沢氏)との声が聞かれている。

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