電設工株が11年ぶり高値、「モーダルシフト」銘柄と注目-受注増期待

鉄道電気工事大手、日本電設工業の株価が 前日比27円(2.9%)高の970円まで買い進まれ、1997年1月24日以来、約11 年5カ月ぶりの高値を付けた。ガソリン高を背景に、自動車や航空機による輸 送を鉄道輸送に切り替える「モーダルシフト」が検討されはじめている。電気 工事トップの同社は関連銘柄の一角とみられ、受注増加を期待する向きから買 いが続いているようだ。

コスモ証券エクイティー部情報課の堀内敏一氏は、モーダルシフト期待か ら東海道新幹線を有する東海旅客鉄道(JR東海)が昨日年初来高値圏を更新 したことを挙げ、「関連銘柄を探す流れのなかで電設工も買われているのでは ないか」と指摘、貨物列車輸送の増加で電設工も恩恵を受けるとみている。

国土交通省が07年にまとめた「運輸部門の地球温暖化対策」によると、単 位輸送量あたりの二酸化炭素排出量(試算)は、営業用乗用車が387(単位:g -CO2/人キロ)、自家用乗用車が172、航空が111、バスが51、鉄道が18で、 鉄道の排出量が圧倒的に少ない。

物流関係の有識者らでつくる「東海道物流新幹線構想委員会」(委員長・ 中村英夫武蔵工業大学長)はこのほど、建設中の第2東名高速道路の中央分離 帯などを使った東京-大阪間の貨物専用鉄道を敷設する構想を披露。東京、名 古屋、大阪の3大都市間で1日約20万トンの貨物を運ぶ一方で、年300万トン のCO2削減を目指す方針を示した。

日本電設工は、東日本旅客鉄道(JR東日本)向けが主流。足元では「新 宿地区の切り換えが好調に推移している」(広報グループの井平浩・課長)そ うで、今後は東京駅に乗り入れる東北縦貫線に絡む鉄道電気工事の大型受注が 期待されている。一般電気工事分野では、高機能カード「スイカ」を用いた入 退室管理や照明制御などのシステム構築が順調に増加しており、業績は良好だ。

4-6月期(第1四半期)業績は7月末に公表する予定。現時点の2009年 3月期業績予想は、連結売上高が前期比1.6%増の1567億円、営業利益が同2.8% 減の75億円、1株利益(EPS)は69円71銭。

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