仏フィッシャーF:証券化商品への投資拡大へ-割高な米国債など売却

BNPパリバ・グループ傘下で、債券運用 に特化した投資顧問会社、フィッシャー・フランシス・ツリーズ・アンド・ワ ッツは、米国債と比べて割安な商業用不動産担保証券(CMBS)などの証券 化商品への投資を拡大していく。一方で、米国債など割高なものを中心に売却 して、ポートフォリオを組み換えることで、より高い収益を狙う。

フィッシャーFの中村成己ポートフォリオ・マネジャーが24日、ブルーム バーグニュースとのインタビューで明らかにした。フィッシャーFの運用資産 総額は約3兆円。そのうちの5割以上を米国債が占める。日本国債市場では2000 億円程度運用されているという。

中村氏は、ポートフォーリオ戦略について、「今後6カ月間、割安に放置さ れている米国のCMBSなどを中心とした証券化商品にオーバーウエート(買 い増し)していく」と語った。証券化商品への投資拡大に際しては、米国債の 割合を減らしていくとし、さらに、「日本国債も売ってしまうこともあり得る」 との考えを示した。米国債の売却について、具体的な額は明らかにしなかった。

CMBSは、長期化するサブプライム(信用力の低い個人向け)住宅ロー ンの焦げ付き問題で、価格が下落。メリルリンチ証券のグローバル・ボンド・ インデックスによると、米国10年債利回りとのスプレッドは25日現在2.39%。 3月には4.64%まで拡大し、1997年以来最大の水準に達している。一方、投資 リターンは、過去3カ月にCMBSがプラス2.2%。米国債はマイナス2.5%で、 日本国債がマイナス2.0%となっている。

各国国債の保有割合については、「金利の相対価値の分析では、日本国債や 米国債、ドイツ国債などの欧州債の間では、どれが良いとか悪いということは ない」と述べ、見直す予定はないことを示唆した。

10年債利回りは秋までに1.5%も

中村氏は、日本国債について、今年3月から国内銀行勢を中心に投資家の リスク許容度が低下したため、価格の変動率(ボラティリティ)が高まってい たと指摘した。そのうえで、「リスク許容度はすでに底打ちした感があり、ボラ ティリティの高い相場の動きは6月半ばまでで終わったという印象を持ってい る」と語った。

新発10年債利回りレンジについては、年内は1.5%から1.9%程度で推移 すると予想。7月1日発表の6月日銀短観(企業短期経済観測調査)の数字が 弱いことが証明されたあたりから低下し、「8月から11月にかけて下限の1.5% を試す展開になる」とみている。新発10年物の293回債利回りは25日、一時 は1.665%まで下げ、5月22日以来の低水準をつけた。

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