ドイツ銀のシーミンスキー氏:原油200ドルなら「世界経済は崩壊」

ドイツ銀行のエネルギー担当主任エコノミ スト、アダム・シーミンスキー氏は、「原油価格が200ドルまで上昇した場合に は世界経済を崩壊に導く可能性がある」と警鐘を鳴らし、価格上昇の主因とな っている需給環境の改善を促すべきだと指摘した。シーミンスキー氏は25日、 ブルームバーグ・ニュースのインタビューに答えた。

シーミンスキー氏は原油価格の変動レンジについて、「原油生産コストは現 在最低でも75ドルなので、レンジの下限はそこにある。一方で、上限は経済崩 壊を導く水準だ」とコメント。WTI(ウエスト・テキサス・インターミディ エート)原油価格が1バレル当たり150ドルを超えて200ドルに近づいた場合、 世界中の人々に過大な負担を強いることになると強調した。

米ゴールドマン・サックス・グループのアナリスト、アージュン・N・マ ーティ氏は5月6日に発表したレポートの中で、今後2年でWTI原油価格が 1バレル当たり150-200ドルまで上昇する可能性が高まっているとの見解を示 していた。

シーミンスキー氏によると、価格上昇の最も大きな要因はインドや中国な どの需要増だという。資源開発や石油精製の分野で十分な投資が行われず、需 要の増加に見合う供給増がないことも響いていると強調した。特に「ロシアの 原油生産には非常に大きな問題がある」と述べ、2000-04年には急速に成長し ていたロシアの原油生産量が、04年以降減少を続けていることに懸念を示した。

同氏は「ロシア政府が石油業界に対する増税を実施し、外国資本の投資を 呼び込むことが難しくなった」としつつも、政府の方針を転換させることがで きれば、需給の改善に寄与するとの考えを示した。2週間後に迫った主要国首 脳会議(洞爺湖サミット)では、ロシアに対し税制の改善を訴えるべきだと主 張した。

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