新光証の林氏:景況感悪化でECBの連続利上げは非常に不透明

新光証券の林秀毅チーフエコノミストは25 日、ブルームバーグテレビジョンとのインタビューで、独Ifo企業景況感指数、 欧米金融政策、ユーロ・ドル相場などについて次のように語った。

6月の独Ifo企業景況感指数の悪化:

「特に先行き期待の落ち方が大きい。最大の理由はやはり原油高。原油高の 影響が独企業に対してあった一方で、ユーロ高は比較的、限定的だったというの がIfoの見方。今までは独企業に競争力があるので、ユーロ高の悪影響は限定 的で、独企業とそれ以外の企業との差が開いていることが問題だったが、今回は 原油高で独企業も含めて全体的に悪くなったことがポイント。独国内の消費者が 原油高、インフレによって影響を受けているということになる」

ECB(欧州中銀)の金融政策見通し:

「景況感悪化で不透明感も出ているが、7月は市場の予想通り0.25%利上げ することになると思う。6月の政策理事会ではっきりと利上げについて意思表示 していたので、ECBの政策目標、物価安定を重視するためにも利上げに踏み切 る。利上げの意思をはっきり言ったので、逆に見送ればインフレ期待を生んでし まい、政策に対する信任の問題につながりかねない」

「利上げの継続性に関しては非常に不透明感が強い。シュタルクECB理事 が連続利上げの期待は少し上振れているという発言を既に行っている。そもそも ECBの真意は、インフレ期待抑制のため一回は利上げするが、その後は景況感 とのバランスで考えていくということ。ユーロ圏経済は2008年から09年にかけ てむしろ減速していく。連続利上げはなかなか難しいのではないか」

米金融政策、ユーロ・ドル相場の展望:

「米国ではインフレ懸念については欧州と同様、非常に強い。その一方で、 住宅価格指数などにもみられるように景況感への悪影響も深刻化している。双方 を眺めて利上げ期待がどうなっていくのかがFOMC(連邦公開市場委員会)の ポイント。次回8月5日に利上げできるかどうかは予断を許さない。その次の9 月16日までに夏休みのガソリン需要が落ち着いてさらに景気減速が進んで、結果 的に利上げをしないままで進んでいくというシナリオも十分考えられる」

ユーロ・ドル相場見通し:

「6月以降インフレ懸念とドル防衛を結びつけた議論もバーナンキFRB(連 邦準備制度理事会)議長からも出ている。とはいえ、インフレ懸念が強調されて、 株式市場が下落しなければ、短期的にはドルが対ユーロでも上昇するが、それ以 降は徐々に下げていくのではないか」

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