ウォール街のアナリスト、金融株推奨を撤回-最悪期終息との断定直後

ウォール街のアナリストらはほんの1週間 前まで、信用危機の最悪期が終わったとして、銀行株を買い戻すよう投資家に 促していた。だが舌の根も乾かないうちに、その態度を変えている。

ゴールドマン・サックス・グループは23日に金融株の投資判断を引き下げ、 5月5日に示した投資判断引き上げは「明らかに間違い」だと説明。メリルリ ンチは今月17日、リーマン・ブラザーズ・ホールディングスの投資判断を「ニ ュートラル(中立)」に引き下げた。顧客にリーマン株の買いを勧めたほんの1 週間後だ。

米金融週刊紙バロンズは今週、世界最大の保険会社、米アメリカン・イン ターナショナル・グループ(AIG)の株式投資を推奨した2月の判断は「間違 い」だとの認識を示した。

ニューヨークのマンハッタン大学で金融を教えているチャールズ・ガイス ト氏は、「アナリストに対する信頼性は恐らく10年前と比べ低下した。今回の 判断撤回も一段の信頼低下につながっている」と述べる。

米ヘッジファンド、セカンド・カーブ・キャピタルのトーマス・ブラウン最 高経営責任者(CEO)は、「昨年7月に実際に始まった混乱が、信用市場の完 全な閉鎖・凍結状態に陥ると予想している人はほとんどいなかった」と話す。

「結果論」

ゴールドマンのニューヨーク在勤アナリスト、デービッド・コスティン氏 は23日付リポートで、銀行の資本増強で金融株のウエートを5月に引き上げた が、「結果論になるが、これまでのところ明らかにその予想はあまり当たってい ない」と釈明した。ゴールドマン広報担当のエド・キャナデー氏とメリル広報 担当のスーザン・マッケーブ・ウォレー氏はコメントを拒否した。

専門誌インスティチューショナル・インベスターの年次調査で最高の証券 アナリストとの評価を受けたメリルのガイ・モスコウスキー氏は11日、リーマ ンに対する投資判断を「買い」から「ニュートラル」に、目標株価を36ドルか ら28ドルに引き下げた。同氏にとって今月4回目のメリルについての投資判断 で、2日には「ニュートラル」から「アンダーウエート」に引き下げた後、4 日と10日の2回にわたりメリル株買いを推奨していた。リーマンの株価は年初 来で63%安となっている。

2月に示したAIG株買い推奨を今週撤回したバロンズは、今度はAIG 株の売りを勧めている。AIG株は2月末以来、40%下げている。

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