変化を求める投資家の声、日本企業の経営陣に届くのか-株主総会

日本の上場企業の経営陣は1年前の株主総会 で、リターン(投資収益率)向上を求める投資家が出した85件の提案すべてを 退けた。だが今年は様子が少し違うようだ。

国内上場会社1500社以上が株主総会を今週開催するが、議決権行使の助言 を行う米グラス・ルイスによれば、変化を求める株主提案の数は16%増の99件 に上る。先月開かれたアデランスホールディングスの定時株主総会では、ウォー レン・リヒテンシュタイン氏率いる米系投資ファンドのスティール・パートナー ズをはじめとする株主が、社長ら7人の取締役再任を否決した。

米サウスイースタン・アセット・マネジメントやシンガポールのエフィッシ モ・キャピタル・マネジメントは、日本企業に対し不採算事業からの撤退や配当 引き上げを要求。米公的年金基金のカリフォルニア州職員退職年金基金(カルパ ース)も、株主還元の拡大を求める声を支持している。日本企業による株主還元 の規模は、米企業の半分にも達していない。

HSBCホールディングスの株式セールス担当ディレクター、ニコラス・ス ミス氏(東京在勤)は、「経営陣への退陣要求は、アデランスが最後のケースに なるとは思えない」とした上で、「アデランスでの取締役再任否決は、経営陣の 思考を集中させる上で非常に良いタイミングだった」と指摘した。

ゴールドマン・サックス・グループのチーフストラテジスト、キャシー・松 井氏によれば、日本の上場企業の2009年3月期の平均株主資本利益率(RO E)は8.5%となる見通し。一方で米企業の平均ROEは18.7%だ。

海外投資家

東京証券取引所によれば、TOPIXが07年度(07年4月-08年3月)に 過去最大の下げを記録するなか、同年度は海外投資家の日本株持ち株比率が5年 ぶりに低下した。

より高いリターンを求めているのは海外投資家だけではない。企業年金連合 会は、3年連続でROEが8%を下回る企業について、取締役の再任に反対する 考えを示している。

東京に拠点を置くロジャーズ・インベストメント・アドバイザーズのエド・ ロジャーズ最高経営責任者(CEO)は、「経営者は今、かつてないほど内側か らの脅威にさらされている」と述べた。

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