不動産CDS拡大、スルガ債務不履行の余波-通常の保証料が倍以上に

不動産業や低格付け社債を中心に信用リ スク不安が高まっている。中高層住宅建設の開発・賃貸を手掛けるスルガコー ポレーションの発行した公募債が24日に債務不履行(デフォルト)に陥った ためだ。信用リスクを取引するクレジット・デフォルト・スワップ(CDS) ではゼネコン銘柄に対して通常の保証料の倍以上を求める取引も出ている。

新生証券の松本康宏アナリストは、スルガの経営危機を背景にした不動産 セクターへの信用リスクの高まりから、CDS市場では「ゼネコンのCDSが 50bp以上拡大している」と指摘した。想定元本5億円のCDS取引の場合、デ フォルトリスクを回避したい投資家は、これまでよりも年間250万円余分に保 証料を払わなければならない計算になる。

スルガの経営危機が発覚する前の1月末時点では、鹿島のCDSは50bp 程度だったが24日には125bpと75bp拡大した。大成建設のCDSも75bpか ら165bpと倍以上に拡大した。日本企業の信用リスクの指標であるマークイッ トiTraxx日本指数は中値ベースで、24日時点に120bpで推移していたが、 25日には131bpまで拡大した。

日興シティグループ証券の中西貢三クレジットアナリストも、「日本格付 研究所(JCR)から投資不適格に格下げされたアーバンコーポレーション、 ゼファーなどの銘柄ほど影響度合いは大きくなるだろう」と言う。

ただ、社債市場全般に与える影響は限定的との指摘も聞かれる。野村証券 金融市場情報管理部の高橋公英クレジットストラテジストは、「新興不動産の ほか、新興系の通信・半導体、独立系のノンバンクへの影響は懸念される」と しながらも、BBB格の社債への投資家層が限られていることから、「社債市 場全体への影響は限定的」と見ている。

日興シティの中西アナリストも、「スルガの破たんはあくまでも個別企業 の動向によるものであり、高格付債を含めた市場全体への影響は限定的」との 見方を示した。

Editor:Hidekiyo Sakihama Yoshito Okubo

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