FOMC後にドル下落も、7月以降は弱材料の綱引きへ-シティ・城田氏

シティバンク銀行個人金融部門の城田修司 シニアマーケットアナリストは25日、ブルームバーグ・ニュースとのインタビ ューで、この日の米国時間に発表される米連邦公開市場委員会(FOMC)の 声明について、市場の利上げ期待に見合うほど強いインフレ警戒姿勢が示され なければ、ドルは対円で1ドル=106円台まで下落する可能性があると語った。 また、FOMC通過後は米経済指標に焦点が移り、7月以降は各通貨の弱い材 料が綱引きする相場展開になるとの予想を示した。コメントの詳細は以下の通 り。

FOMC声明の見通し:

「景気についてはそれほど大きな変化はないと思う。相変わらず住宅は弱 いし、景気減速感も強まっている。戻し減税もあったし、5月の小売りが多少 良かったということもあって、多少ポジティブな話は出るのかもしれないが、 減税効果はあくまで一時的なもので、本格回復に押し上げるには力不足だ」

物価に関しては、「インフレ警戒スタンスが示されるということはほぼ間 違いないだろうが、果たしてマーケットの利上げ観測をサポートするようなレ ベルまで強められるかどうか。そこまで強められないとすると、むしろ市場は 金利面からは失望してドルが下落するという可能性もある」

「市場は先走りすぎて、来年の中ごろにはFF(フェデラルファンド)レ ートが3.5%ぐらいまで引き上げられるという見方を織り込んでいるので、そこ まで強いインフレ警戒スタンスが示されるかどうかは疑問だ」

米経済指標の悪化などを受け、「市場のセンチメントがドルに関してやや 弱気に傾いてきているなかでのFOMCということなので、よほどポジティブ な声明内容でないとドルを押し上げることにはならない」

FOMC後のドル・円相場:

5月までの102円から105円というレンジからは「明らかに上離れしてい るので、105円レベルまで下落するということはないだろうが、106円台まで落 ちてもおかしくない」

「もともと108円台まで行ったというのも、言ってみれば期待先行。金利 が上がるのではないか、市場介入があるのではないかという期待で、経済統計 など実体を伴ったものではない。ドル・円は恐らく16日に108円台半ばまで上 を試し、FOMCが終わって下を試し、その後は雇用統計など実体経済を示す 統計が出てどうなるのかという相場展開に移っていくのではないか」

ユーロとドルについて:

ユーロは「7月のECB(欧州中央銀行)の利上げが1回で終わるのか、 複数回に及ぶのか、その辺がまだ読み切れない。仮に複数回ということになる と、ユーロの景気もおかしくなってくるリスクが中長期的に出てくるので、1 ユーロ=1.6ドルという節目はちょっと遠くなってしまった感じがする」

「目先は金利要因でユーロが一番底堅いのだろうが、7月に入るとそれぞ れの通貨の弱い材料が綱引きする形になるのではないか」

「今年後半を見据えれば、最初に抜け出してくるのは恐らくドルだろう。 例えば景気が減速して回復する順番としては米国がフロントランナーとなる確 率が高い。それまで、例えば7-9月で考えてみると、弱い材料の綱引きとな るだろう」

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