東京外為:ドルが小動き、FOMC声明でインフレ警戒姿勢見極めへ

午前の東京外国為替市場では、ドルが小動 き。米経済指標で住宅市場や消費者マインドの一段の悪化が示され、米景気の 後退懸念が強まるなか、ドルの上値は重いものの、米連邦公開市場委員会(F OMC)の結果発表を控え、積極的な取引を手控える向きが多く、ドル・円相 場は1ドル=107円台後半での展開が続いている。

ユーロ・ドルも1ユーロ=1.5570ドル付近でほぼ横ばい。海外時間に11カ 月ぶりユーロ高値の1ユーロ=163円38銭(ブルームバーグ・データ参照、以 下同じ)をつけたユーロ・円も167円台後半でのもみ合い相場が継続している。

シティバンク銀行個人金融部門の城田修司シニアマーケットアナリストは、 注目のFOMC声明について、インフレ警戒姿勢が示されることはほぼ間違い ないが、市場が来年半ばまでに3.5%程度までの利上げを織り込んでいるなか、 「そこまで強い警戒スタンスが示されるかは疑問」と語る。その上で、経済指 標の悪化などを受け、「センチメントがドルに関してやや弱気に傾いてきてい るなかでのFOMCということになるので、よほどポジティブな声明内容でな いと、ドルを押し上げることにはならない」とみている。

FOMC声明、インフレ警戒姿勢を注視

フェデラルファンド(FF)金利先物相場の動向によると、この日のFO MC会合でFF金利誘導目標が2%で据え置かれる確率は90%。ブルームバー グ・ニュースのエコノミスト調査では、102人の回答者全員が据え置きを予想し ている。

一方、金利先物相場は一時期より低下したとはいえ、依然として8月の利 上げを35%程度織り込んでいる。こうしたなか、今回のFOMC声明では景気 減速とインフレ懸念に対し、どのような政策運営スタンスが示されるかが焦点 となっており、利上げ期待につながるような強いインフレ警戒姿勢が示されな かった場合、「金利面からは失望してドルが下落するという可能性もある」(城 田氏)。

メリルリンチ日本証券外国為替部の今泉光雄ディレクターは、FOMCに ついて、「一般的には金利は据え置きで、声明がインフレ懸念を強めた内容に なるのではないかとみられているようだが、景気部分に関しても細かい文言の 削除・変化に注意が必要」と指摘する。

波乱含みの展開を警戒

また、この日は米国で新築住宅販売と耐久財受注の発表も予定されている。 FOMCの結果判明前の発表となるため、市場は反応しづらいものの、予想を 下回る内容となれば、「一時的にドルが売られる局面も警戒される」(ロイヤ ル・バンク・オブ・スコットランドのヘッド・オブFXストラテジー・ジャパ ン、山本雅文氏)といい、米国時間は波乱含みの展開が予想される。

ブルームバーグ・ニュースがまとめたエコノミスト調査によれば、5月の 新築住宅販売は前月比2.7%減の年率51万2000戸と、17年ぶりの低水準近く になる見通し。同月の製造業耐久財受注額は前月比横ばいが見込まれているが、 変動の大きい輸送用機器を除く受注は同1%減となり、需要鈍化で企業が支出 を抑制していることが示唆されるもようだ。

24日の海外市場では6月の米消費者信頼感指数が1992年2月以来の最低水 準に低下したことや4月の米スタンダード・アンド・プアーズ(S&P)/ケ ース・シラー住宅価格指数の大幅低下を嫌気して、ドルが対円で一時、107円 36銭まで下落。対ユーロでも一時、1.5621ドルまで値を下げる場面がみられた。

メリルリンチ日本証券の今泉氏は、ドル・円について、「107円前半の堅さ と108円台の重さの両方を確認してしまって、レベルや相場観に関係なく動け る人やデイトレ(超短期取引)以外は身動きが取れない状況」とした上で、「個 人的には108円は重く見え、107円近辺ぐらいまで調整的なドル売りがあっても いい」とみている。

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