米国債:上昇、消費者信頼感の悪化や住宅価格下落で利上げ観測後退

米国債相場は上昇。この日発表され た統計で6月の消費者信頼感指数が92年2月以来の最低水準に低下した ことや4月の住宅価格の下落が示されたことから、米利上げ見通しが後 退した。

午後に実施された財務省の2年債入札(300億ドル規模)でここ8 カ月間で最高の需要がみられたことを受けて、2年債は上値を伸ばした。 米連邦公開市場委員会(FOMC)定例会合は25日に結果を発表。金利 先物相場の動向は政策金利据え置き予想を示している。

バークレイズ・キャピタル証券の米債券ストラテジー責任者、アジ ェイ・ラジャディアクシャ氏は「米経済が信用市場の調整を乗り切り、 FOMCが利上げ可能な状態になるとの見方に対し、市場では再び疑問 が生じている」と指摘した。

BGキャンター・マーケット・データによると、ニューヨーク時間 午後4時33分現在、2年債利回りは前日比10bp低下して2.83%。2 年債価格(償還期限2010年5月、表面利率2.625%)は6/32上げて99 19/32。10年債利回りは8bp低下し4.08%。

米財務省が24日に実施した2年債入札(発行額300億ドル)の結果 によると、最高落札利回りは2.922%と、入札直前の市場予想の2.966% を下回った。前回(5月28日)は2.640%だった。投資家の需要を測る 指標の応札倍率は2.64倍と、前回の2.28倍を上回った。

米経済には依然リスク

MFグローバルの仕組み商品共同責任者アンドルー・ブレナー氏は 「今回の入札はすばらしかった。需要は非常に強く、相場は今も一段と 上昇している」と述べた。政策金利が現行水準にとどまる限り、「2年 債には投資妙味がある」と付け加えた。

全米20都市部を対象にした4月の米スタンダード・アンド・プアー ズ(S&P)/ケース・シラー住宅価格指数は前年同月比で15.3%低下 した。ブルームバーグ・ニュースがまとめたエコノミスト調査の予想中 央値は16.0%の低下だった。

米民間調査機関のコンファレンス・ボードが発表した6月の米消費 者信頼感指数は50.4に低下。これは1992年2月以来の最低だった。ブ ルームバーグがまとめたエコノミストの予想中央値は56.0だった。

モルガン・スタンレーの債券ストラテジスト、ケビン・フラナガン 氏は「こうした指標は米経済に引き続きリスクが存在することをインフ レタカ派に明確なメッセージとして伝え、FOMCにその事実を思い起 こさせる」と指摘した。「性急過ぎる利上げ開始は将来的な問題の種を まくだけだ」と付け加えた。

リセッションの瀬戸際

グリーンスパン前米連邦準備制度理事会(FRB)議長は衛星回線 を通じて南アフリカ共和国のヨハネスブルクでの会議で講演し、「デー タは米経済がリセッション(景気後退)の瀬戸際にあることを示唆して いる」と指摘した。また、「危機は当分続くと考えている」として、 「何カ月も、あるいは来年まで続くだろう」との見方を示した。

シカゴ商品取引所(CBOT)のフェデラルファンド(FF)金利 先物相場の動向によると、FOMCが25日に政策金利を据え置く確率は 88%とみられている。同確率は1週間前には84%だった。0.25ポイント の利上げ確率は12%。

トレーダーはまた、8月に0.25ポイントの利上げが実施される確率 を36%とみており、これは前日の39%から低下した。

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