NY外為:ドルが対ユーロで下落-米経済統計悪化で利上げ観測後退

ニューヨーク外国為替市場ではドルが対 ユーロで下落。6月の米消費者信頼感指数が1992年2月以来の最低に沈み、 4月の米住宅価格が下落したため、米連邦公開市場委員会(FOMC)が年内 に利上げを実施するとの思惑が後退、ドル売り・ユーロ買いが優勢になった。

FOMCが24-25日の定例会合で政策金利を2%で据え置くとみられて おり、ドルは軟化した。日本の投資家が夏季の賞与を日本より金利の高い国の 資産に振り向けるとの思惑を背景に、円は対ユーロで11カ月ぶりの安値を付 けた。

UBSの為替ストラテジスト、ベネディクト・ゲルマニエル氏(米コネテ ィカット州在勤)は「短期的な見通しはドル安だ。この日の指標を見た後でF OMCが25日の声明でタカ派な姿勢を示す理由はない」と指摘。1カ月以内 にドルが1ユーロ=1.60ドルまで下落する恐れがあるとみる。

ニューヨーク時間午後4時2分現在、ドルはユーロに対して前日比

0.3%下落し、1ユーロ=1.5568ドル(前日は同1.5518ドル)。最安値は 4月22日に付けた1.6019ドル。対円では1ドル=107円78銭(前日は同 107円85銭)。円は対ユーロで0.3%下げ、1ユーロ=167円80銭。一時 は168円38銭と、昨年7月23日以来の円安・ユーロ高水準を付けた。

インド・ルピーは前日比ほぼ変わらずの1ドル=42.965ルピー。インド 準備銀行(中央銀行)は24日、政策決定会合を開き、政策金利の翌日物レポ 金利を0.5ポイント引き上げ8.5%とし、即日実施した。利上げは11日に続 き今月2度目。13年ぶりの高水準にあるインフレ率が経済に打撃を与えるとの 見方からルピーは年初来で8.3%下落している。

円安

円は南アフリカ・ランドに対して0.5%安、豪ドルに対しては0.2%下げ た。ブルームバーグが集計したデータによると、日本の金融機関は30日まで に海外投資向けに1兆円を超える資金を調達するとみられている。

対円でのドルの1カ月物オプションのインプライド・ボラティリティ(I V、予想変動率)は10.46%と、前日の10.61%から低下。11日の12.11% も下回っている。ボラティリティが低下すると、日本のトレーダーが海外資産 に投資する際、為替変動が利益に悪影響を与えるリスクが軽減する。

日本の政策金利は0.5%と主要国中で最低。日本の投資家にとって海外資 産の魅力を高めている。一方、南アの政策金利は12%、オーストラリアは

7.25%。

豪ドルは米ドルに対して一時0.6%上昇。1豪ドル=95.87米セントと、 9日以来の高水準となった。英豪系資源大手リオ・ティントが中国と鉄鉱石価 格交渉で、過去最大の値上げで合意したことが豪ドル買いを誘った。

FOMC

ブルームバーグがエコノミスト102人を対象に実施した調査では、全員が FOMC会合での金利据え置きを予想している。

バンク・オブ・ニューヨーク・メロン(ニューヨーク)のシニア通貨スト ラテジスト、マイケル・ウールフォーク氏は「バーナンキ議長率いるFOMC の声明はエネルギー価格だけでなく物価全体の上昇について言及し、緩和的な 金融状況の是正の必要性を説くだろう。それはドル買い材料になるはずだ」と 語った。

シカゴ商品取引所(CBOT)のフェデラルファンド(FF)金利先物相 場の動向によると、FOMCが8月の定例会合で少なくとも0.25ポイントの 利上げに踏み切る確率は34%。1週間前の47%から低下している。

6月の米消費者信頼感指数は50.4に低下した。これは1992年2月以来 の最低。前月は58.1(速報値57.2)に修正された。

全米20都市部を対象にした4月の米スタンダード・アンド・プアーズ (S&P)/ケース・シラー住宅価格指数は前年同月比で15.3%低下。2001 年の統計開始以来で最大の低下となった。

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