JT社長:冷凍ギョーザ中毒事件で謝罪-株主総会で質問相次ぐ(2)

JT(日本たばこ産業)は24日、都内で株 主総会を開いた。木村宏社長は総会の冒頭、子会社のジェイティフーズが輸入販 売した中国製冷凍ギョーザの中毒事件について「健康被害にあわれた方はもとよ り、全国の皆さまにご心配、ご迷惑をおかけしたことを心からおわび申し上げま す」と謝罪。壇上の役員全員も起立して深く頭を下げた。

総会では、食品の安全管理体制の強化策について、製造工場の管理レベルの 向上や国内や中国に農薬検査センターを設置することなどを説明し、再発防止に 努めると強調。加ト吉との事業統合などを通じて、今後も食品分野に注力してい くとの方針をあらためて示した。

株主からは中毒事件に関する質問が相次ぎ、JTの加工食品をすべて国産に すべきとの意見や、原因究明を急いでほしいとの要望が聞かれた。事件発生後の 経営陣の対応は企業イメージの悪化につながるという厳しい声もあがった。

税率を大幅に引き上げ、現在のたばこ価格の3倍超となる1箱1000円にする という案が与野党の間で浮上していることについては、山田良一副社長が「財源 のつじつま合わせ。取りやすいところから取るという安易な議論」と批判。社会 保障財源を愛煙家だけに負担させるのは納得がいかない、国内たばこ市場が縮小 するなかもくろみどおりの税収は得られないなどを理由に挙げ、断固として反対 していく意向を示した。

政府が保有するJT株約50%の放出に関しては、小幡一衛副社長が「現時点 で放出に向けた具体的なスケジュールは聞いていない」としたうえで、「完全民 営化はぜひやっていきたい。できるだけ早い時期に政府保有株が放出され、世界 の競合と同じ条件で戦っていきたい」と述べた。

株主の宮田将則さんは「冷凍ギョーザ事件は運が悪かった。経営陣も事件発 生後の対応のまずさは反省しているようだ。たばこ増税案などマイナス材料もあ るが、潤沢なキャッシュをM&A(企業の合併・買収)などに振り向けていけば、 これからもJTは成長していくだろう」と期待していた。

総会は午前10時に始まり、午後零時27分に終了した。所要時間は2時間27 分で過去最長だった。議決権の行使可能な株主数4万9327人のうち、1万6962 人が議決権を行使した。総会には過去最高の568人が出席した。

JTの株価終値は前日比1万1000円(2.5%)高の44万5000円。

JTの株価終値は前日比1万1000円(2.5%)高の44万5000円。

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