BNPパリバ証・島本氏:10年債は夏に1.6%接近後、年末2.1%近辺か

BNPパリバ証券チーフストラテジスト、 島本幸治氏は、23日のブルームバーグ・ニュースとのインタビューで、2008年 後半の新発10年債利回りの推移について、「行き過ぎた日銀の利上げ観測の後 退で夏場に1.6%に接近する局面がある」としながらも、「金利の上昇トレンド は続くとみており、年末には2.1%ぐらいに上昇する」との見通しを示した。

島本氏は、年末までの新発10年債利回りの予想レンジについて、1.6%-

2.1%程度を想定。足元はこれまでの反動や、日銀が利上げできないといった観 測の強まりで低下しやすいが、世界的なインフレ懸念や各国中央銀行がインフレ 警戒姿勢に転じたことを受け、年末にかけて再び騰勢を強めるとの見方だ。

このため、「短い金利よりも、長めの金利の方が上昇しやすいと思う。財政 が悪化すれば、長期債や超長期債に圧迫要因となるので、短中期債の方に魅力が ある」とみる。さらに、物価の動向は潮目が変わってきていると指摘し、「物価 連動債、変動利付国債、クレジット物(社債)などでリスクを取っていくことも 妥当」とも語った。

3日のECB利上げと米雇用統計に注目

欧米中央銀行の金融政策に関しては、「欧州中央銀行(ECB)は7月3日 に利上げを行う」と予想。米連邦準備制度理事会(FRB)の金融政策を占う上 で、同日に米雇用統計発表が重なることを焦点に挙げた。

島本氏は、「ECBが1回限りで利上げ打ち止め感を出すことに成功すれば、 ドルが対ユーロで売られることはないと思う。FRBも効果的なタイミングまで 利上げを温存できる」と語り、米大統領選終了後の年明け以降に利上げを先送り できるとの見方を示した。

一方で、ECBが7月利上げ後に、「9月にも追加利上げの可能性を示唆し、 ドル安・ユーロ高が進めば、FRBも利上げしないと収まらない環境になるので はないか。仮に米雇用統計が底堅い数字となれば、FRBも、最短で8月、遅く とも10-12月に利上げをせざるを得ないかもしれない」と説明した。

日銀の金融政策に関しては、「インフレの絶対水準が低いため、利上げの必 要性はないと思う。原油・原材料価格の上昇が企業の収益を圧迫しており、6月 の日銀短観(企業短期経済観測調査)でも企業マインドの悪化が示される見通し。 日銀は利上げできないだろう」と予想している。

そのうえで、「円相場が対ユーロ、対ドルで下落すれば、(低金利の円資金 を調達して高金利通貨で運用する)円キャリー取引が復活しやすい流れになる」 と語った。

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