FRB議長の「危険なゲーム」-利上げ期待のなか、きょうFOMC開催

バーナンキ米連邦準備制度理事会(FRB) 議長がインフレやドル下落に懸念を表明したことで、投資家の間には早ければ8 月の利上げに対する期待が高まった。議長はいま、後悔しているかもしれない。

政策金利を引き上げれば、景気減速が加速し、損失を背景に今月に入って過 去10年で最大の株価下落を示した金融機関に痛手となる。一方で今年7-9月 期(第3四半期)に利上げを見送れば、FRBの信認に傷が付くほか、今年これ までの利下げ決定に3人のメンバーが異を唱えた連邦公開市場委員会(FOM C)内部の亀裂を深くするリスクがある。

バーナンキ議長はインフレ期待の高まりを「断固阻止」すると表明し、市場 では利上げ期待が高まったが、エコノミストらは懐疑的だ。ブルームバーグ・ニ ニュースがエコノミスト101人を対象に実施した調査では、全員が25日のF OMCでのフェデラルファンド(FF)金利の誘導目標据え置きを予想した。ま た多くが今月、米金融当局は2009年まで静観すると予測している。

米銀ウェルズ・ファーゴのシニアエコノミスト、スコット・アンダーソン氏 は「危険なゲームだ」と指摘。バーナンキ議長は「インフレに対して威嚇射撃す るのではなく、信用危機の状況がもう少し改善するよう、向こう数カ月間は様子 見する方針だったかもしれないのに」と語る。

議長はエネルギーや輸入品の価格高騰で消費者のインフレ期待が高まる恐 れがあったことから、口調が変わった。今月9日、ボストン連銀の会議での講演 では「米景気が大幅に下降するとのリスクは過去1カ月程度で縮小したもよう だ」と指摘。むしろインフレ加速が「成長を脅かすだろう」と語った。その前の 週には、ドル下落は「望ましくない」国内物価の上昇を招くとして、この問題を 注視する姿勢を示した。

金利先物市場では、向こう3カ月間の利上げ期待が高まっている。シカゴ商 品取引所(CBOT)のFF金利先物相場によれば、8月と9月の利上げ確率は それぞれ36%と93%。ブルームバーグ・ニュースが今月11日までに実施した 月例エコノミスト調査中央値によれば、FF金利の誘導目標は年内2%で据え置 きが見込まれている。

FOMCは24日、ワシントンで2日間にわたって開催される。25日の現 地時間午後2時15分(日本時間26日午前3時15分)ごろに声明を発表する 予定。

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