電通株が反発、発行済みの6.5%上限に自社株買い実施-資本効率向上

総合広告サービスを提供する電通の株価が 反発。一時前日比1万2000円(5.4%)高の23万3000円まで上昇した。この 日から発行済株式総数の6.5%を上限とする自己株式の取得を開始しており、株 主還元の積極化に伴う資本効率の向上を評価した買いが先行している。

電通は23日、17万株、289億円を上限に自己株式を取得すると発表した。 取得期間は6月24日から12月26日で、取得方法は信託方式による市場買い付 け。同社の小林光二広報室長は、「資本効率の向上が目的で、主に借り入れで 賄う予定」と話した。

同社は5月12日開催の取締役会で、30万株、600億円を上限に自己株式の 取得および自己株式の公開買い付けを行うことを決議したが、6月10日までの 公開買い付けに対する応募株数が12万9796株と、買い付け予定株数25万1000 株に達しなかったため、自己株式を追加取得することを決めた。

ドイツ証券の小池隆由アナリストはこの日の株価について、「自己株式取 得が好感されている。ただ、継続的な上昇にはつながらないだろう」と話した。

小池氏は17日付のリポートの中で、「従来期待していた北京五輪の波及効 果が思わしくない」と指摘する一方で、次世代のメディア開発については、「既 存メディアとモバイルのクロスメディア、デジタルサイネージなど次世代メデ ィア開発が進み、そこでシナジー効果を創出できれば、中期成長性は向上する」 と説明している。

電通は自社株買いと同時に、100%子会社である電通総研を8月1日に吸収 合併することも発表した。電通総研の研究機能を、電通の消費者研究、ナレッ ジ開発・共有などの機能と一体化させることで、研究開発機能の強化・拡充を 通じた高度な総合的ソリューションサービスの提供と、管理コストの削減を目 標としている。

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