東京外為:ドルもみ合い、米指標弱含み警戒-日欧景況悪化で売り限定

朝方の東京外国為替市場ではドル・円相場 が1ドル=107円台後半でもみ合い。米金融機関の業績が悪化するとの見通しを 背景に信用不安が再び強まるなか、米経済指標の弱含みも警戒され、ドルの上 値は重い。ただ、日欧の景況感悪化を背景に円とユーロの買い意欲も出にくく、 25日に米連邦公開市場委員会(FOMC)の結果判明を控えて、ドル売りの動 きも限定的となっている。

UBS銀行東京支店外国為替部FXアドバイザーの牟田誠一朗ディレクタ ーは、この日は米国で住宅関連や消費者信頼感指数の発表があり、市場予想を 下回れば、「ドルにとって厳しい状況になる可能性がある」と指摘。金融市場 の不安も年内いっぱい続きそうな状況のなか、ドルの軟調な展開を予想してお り、弱い指標内容が「FOMCの外堀を埋める形になる」と付け加えた。

米信用不安が再燃

バンク・オブ・アメリカ(BOA)は23日、米証券大手メリルリンチとス イスの大手銀UBSの2008年4-6月(第2四半期)決算見通しを赤字に下方 修正した。追加評価損の計上に加えトレーディングが低迷するとの見通しを示 している。

また、米証券大手ゴールドマン・サックス・グループは同日、米国の金融 株の投資判断を「アンダーウエート」と、従来の「ニュートラル(中立)」か ら引き下げている。

さらに、債券調査会社クレジットサイツのアナリストは23日付のリポート で、米金融保証会社(モノライン)大手のMBIAとアムバック・ファイナン シャル・グループが保証する証券の格下げがまだ「氷山の一角」に過ぎないと 指摘。サブプライム(信用力の低い個人向け)住宅ローン問題の長期化で、金 融機関を取り巻く環境が依然として不透明なことが再び意識されやすくなって いる。

こうしたなか、この日の米国時間には、全米20都市部を対象にした4月の スタンダード・アンド・プアーズ(S&P)/ケース・シラー住宅価格指数の ほか、6月の消費者信頼感指数など、経済指標の発表が控えている。信用不安 が再燃するなか、指標悪化が確認された場合にはドル売りに弾みがつく可能性 が警戒される。

日欧の景況感悪化

一方で、ドイツのIfo経済研究所が23日発表した6月の企業景況感指数 (2000年=100)は101.3と、前月の103.5から低下し、06年1月以来の低水 準に落ち込んでいる。ブルームバーグ・ニュースがまとめた市場予想の102.5 も下回っており、ユーロ圏最大の独経済の見通しに不透明感が広がっている。

また、日本でも財務省と内閣府が発表した4-6月期の法人企業景気予測 調査で、大企業・全産業の景況判断BSIはマイナス15.2と、前期比で5.9ポ イント悪化している。

日欧で景況感の悪化が示されたことで、前日の海外市場ではドルの買い戻 しが進み、ドル・円相場は一時108円07銭(ブルームバーグ・データ参照、以 下同じ)まで上昇。ユーロ・ドル相場は一時1ユーロ=1.5469ドルと、19日以 来の水準までユーロ安・ドル高が進行し、この日の東京市場では1.55ドル台前 半で推移している。

25日にFOMCの結果判明を控え、声明文の内容でインフレ抑制と景気の 下支えのいずれに金融政策の軸足が置かれるのかを見極めたいとの意向が強い なか、日欧の景況感悪化でユーロと円も買い進めにくいとなれば、この日の東 京市場の取引では、こう着した相場展開に陥りそうだ。

--共同取材:小宮弘子 Editor:Tetsuzo Ushiroyama, Norihiko Kosaka

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