三菱UFJ株が1000円割れ、国内の景況悪化を懸念-5月安値が視野

三菱UFJフィナンシャル・グループの 株価が5営業日続落。一時は前週末比23円(2.3%)安の982円と、5月29 日以来の1000円割れとなった。景気や企業業績の先行き不透明感が根強い中、 大企業の業況判断が悪化に傾いていることが分かり、国内金融機関を代表する 同社株に売りが集まっている。

この日、午前8時50分に発表された日本国内の4-6月期法人企業景気 予測調査(財務省)は、大企業・全産業の景況判断BSIがマイナス15.2に 低下。1-3月期(マイナス9.3)に比べ5.9ポイント悪化した。

立花証券の平野憲一執行役員は23日朝のブルームバーグ・テレビのイン タビューで、「予想されていたこととはいえ、市場の事前予想を下回り、マイ ナス材料視されている」と述べた。

UBS証券の前川明エコノミストは20日付の投資家向けリポートで、7 月1日に日本銀行が公表する6月調査の日銀短観の業況判断DIが、製造業、 非製造業ともに悪化すると指摘、大企業の現状業況判断DIはプラス4(前回 調査:プラス11)、非製造業が同プラス8(同プラス12)と推計した。「米 経済の不透明性は、当面継続するとみられている」(同氏)といい、主に輸出 関連がDI悪化の足かせになるとの見解を示している。

TOPIXに占める東証業種別33指数の時価総額ウエートを見ると、銀 行株指数は11.5%で、電機の14.9%に次ぐ2位。銘柄別ウエートでは、三菱 UFJは3.29%で、トヨタ自動車の3.93%に次ぐ2位で、同社の浮沈で東京 株式相場の方向性を決定付ける場面も多い。

ユニマット山丸証券投資情報部の長森伸行ゼネラルマネジャーは、「今週 いっぱい5月22日の安値973円で踏み止まれるかどうかが夏以降の相場を占 うポイントだ」と指摘している。同安値を下回ることなく切り返せば、「体力 をつけた日本のメガバンクとして世界中の熱い視線を集めているため、彼らの 動き次第で世界金融市場の流れががらりと変わる可能性もある」と、長森氏の 見方だ。仮に973円を下回った場合の次のめどは956円。4月30日の高値 1173円と6月6日の高値1156円の差(17円)にとどまれば、チャートの形状 は崩れないという。

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