訂正:東京外為(予想):ドルは戻り売り優勢か、米景気懸念-原油にらみ

週明け東京外国為替市場では、ドルが戻り 売り優勢の展開か。前週末には金融機関の業績不安や景気の低迷長期化懸念を 背景に米国株が約3カ月ぶりの安値まで下落しており、ドルは上値の重い展開 が見込まれる。ただ、あすから始まる米連邦公開市場委員会(FOMC)では 利下げ休止が見込まれており、一方向にドルを売り込みにくいほか、週末の産 油国・消費国会合の結果を受けた原油相場の動向にも注目が集まり、原油価格 が下落すれば、米景気の先行き懸念が一時的に和らぎ、ドルの買い戻しが強ま る局面も予想される。

早朝の取引ではドルの買い戻しがやや優勢となっており、ドル・円相場は 1ドル=107円11銭(ブルームバーグ・データ参照、以下同じ)と12日以来の ドル安値から一時、107円53銭までドルが反発。ユーロ・ドルも1ユーロ=1.56 ドル前半からドルが値を戻し、1.5600ドルを割り込む場面もみられている。

一方、ユーロ・円は前週末に1ユーロ=168円13銭と昨年7月以来、約11 カ月ぶりユーロ高値を記録したが、週明け早朝の取引でも167円台半ばから後 半でユーロが底堅く推移している。

また、国内では午前8時50分に4-6月期の法人企業景気予測調査が発表 される。1-3月期調査では国内企業の景況判断(BSI)の大幅悪化が示さ れており、7月1日発表の日銀短観(企業短期経済観測調査)を占う上で注目 が集まる。ただ、市場では米国の金利動向が最大の焦点となっているため、為 替相場への直接的な影響は限られる可能性が高く、日中は米国株安を受けた日 本株やアジア株、原油相場の動向をみながらの展開となりそうだ。

米国株が3カ月ぶり安値

20日の米株式相場は反落。S&P500種株価指数やダウ工業株30種平均は 約3カ月ぶりの安値を付けた。中東情勢の緊迫を受けて原油相場が上昇したた め、消費関連株を中心に売りが出た。また、スタンダード・アンド・プアーズ (S&P)が燃料高を理由に米自動車大手のゼネラル・モーターズ(GM)と フォード・モーター、クライスラーを格下げ方向で見直すと発表すると、主な 株価指数は下げ足を速めた。

一方、UBSがシティの4―6月(第2四半期)決算は赤字になるとの見 方を示したため、シティ株を中心に売りが膨らみ、金融株指数は5年ぶりの低 水準となった。また、米リーマン・ブラザーズ・ホールディングスは米住宅金 融のファニーメイ(米連邦住宅抵当金庫)とフレディマック(連邦住宅貸付抵 当公社)が住宅市場の悪化に伴い、4-6月(第2四半期)にさらに損失を計 上するとの見方を示し、メリルリンチは地方銀の株に対し「立ち直り不可能な 状況」と述べた。

フェデラルファンド(FF)金利先物相場の動向によると、24、25日のF OMC会合でフェデラルファンド(FF)金利誘導目標が2%で据え置かれる 確率は90%となっている。1週間前は利上げの確率が2割強となっていたが、 米国の金融不安や景気後退懸念がくすぶるなか、利上げの確率は1割まで低下。 8月の会合で利上げされる確率も4割弱と、1週間前の6割強から低下してい る。

サウジが原油の増産方針発表

サウジアラビアのヌアイミ石油鉱物資源相は22日、同国のジッダで開かれ た主要産油国と消費国の会合で、サウジは7月の増産後も、原油市場が必要と すれば一段の供給拡大を実施する可能性があると語った。原油相場が16日にバ レル当たり139.89ドルと最高値を更新したのを受け、サウジは7月に20万バ レル増産し日量970万バレルとする計画を発表。また、ヌアイミ石油相は、2009 年末までにサウジの生産能力を日量1250万ドルに引き上げ、その後も必要なら ば1500万バレルまで上げる可能性があると述べた。

一方、石油輸出国機構(OPEC)のヘリル議長は原油高騰を引き起こし たのは供給不足ではなく、投機家とサブプライムローン(信用力の低い個人向 け住宅融資)危機、地政学によるものだと指摘し、供給不足が原因だとする消 費国側に反論した。また、サウジのアブドラ国王やクウェートのオレイム電力・ 水資源相兼石油相ら産油国の閣僚も、原油市場への投機抑制に向け規制の強化 を求めた。

こうしたなか、ニューヨーク原油先物相場は、アジア時間週明け23日の時 間外取引で下落。サウジアラビアが増産方針を示したことや、ナイジェリアの 武装勢力が石油パイプラインや輸送船への攻撃を取りやめる停戦声明を出した のを受け、売りが先行している。

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