米ブラックストーン上場から1年-創業者には「完ぺき」なタイミング

米投資会社ブラックストーン・グループが 昨年6月に41億ドル(約4400億円)規模の新規株式公開(IPO)を実施 したとき、スティーブン・シュワルツマン最高経営責任者(CEO、61)は、 収益は四半期ごとにぶれる公算があり、株主は「数年間」、株式を保有すべきだ と述べていた。

買収先の資産を担保に買収資金を借り入れる手法、レバレッジド・バイア ウト(LBO)のブームは、それから6週間も過ぎないうちに終息した。信用 市場が混乱し、企業合併・買収(M&A)向けの資金調達が困難になったため だ。

シュワルツマンCEOと共同創業者のピーター・ピーターソン氏(82)は IPOで合わせて26億ドルの利益を手にしたが、その後、同社の株価は41% 下落。ブルームバーグ・ニュースがアナリスト9人を対象にまとめた調査で、 株価が今後1年以内にIPO価格の31ドルに戻ると予想している者はいない。

米投資信託調査会社モーニングスターのアナリスト、ライアン・レンテル 氏は、「ブラックストーン側から見れば、IPOは完ぺきなタイミングだった。 普通株の株主から見れば、最悪だ」と述べる。

ブラックストーン株は19日のニューヨーク証券取引所で18.40ドルで終 了。23年の歴史を持つ同社の時価総額は199億ドルとなっている。上場初日 の2007年6月22日には一時、38ドルまで上昇していた。

ブラックストーンはIPO書類でも、株主に利益の不安定さについて警告 していた。同社にはニューヨーク証取のコーポレートガバナンス(企業統治) 規定は適用されず、普通株の株主向けに年1回の総会を開くことも不要で、四 半期や年間の収益見通しも示していない。

長期投資

ブラックストーンはパートナーと従業員が同社の80%以上を保有してい る。ヘルマン・ジョーダン・マネジメント(ボストン)のジェリー・ジョーダ ン氏は、「ブラックストーンのビジネスが悪くなると考えることは難しい」と話 す。同氏は運用する「ジョーダン・オポチュニティーズ・ファンド」でのブラ ックストーン株の保有株数を昨年末時点の2万5800株から10万株に増やし た。

中国の政府系ファンド(SWF)、中国投資公司(CIC)はブラックスト ーンに出資している。CICは株式を4年間売却しないという条件で、IPO 価格を4.5%割り引いた水準で株式を買い入れた。出資比率9.4%は18億 6000万ドルに相当する。CIC広報担当のパイ・シアオチン氏は、「ブラック ストーンについては、われわれは長期投資と見なしている」と説明した。

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