自民:投機資金対策、サミットで議論を-原油高騰で提言案(2)

自民党の「原油価格高騰対策プロジェクトチー ム」(座長・加納時男政調副会長)は、世界的な原油価格高騰は投機資金の流 入など構造的要因によるとして、7月の主要国首脳会議(洞爺湖サミット)で実態 把握を含めた投機資金対策について議論するよう政府に求めていく。20日昼 開いた党本部での会合でこうした対策を盛り込んだ提言案をまとめた。会合は 報道機関に公開された。

提言案は、最近の原油価格の動向について「異常な速度と大きな幅で高騰 を続けている」と指摘。その原因は中国やインドなどの新興国の経済成長による 需給バランスのひっ迫や、投機資金の流入など構造的要因によるものとの見方 を示している。

その上で、対策の柱として①中小企業や漁業者向けの支援など短期緊急対 策②地球温暖化対策と一体的となる中長期の「低炭素」政策③金融市場におけ るプレーヤーにメッセージを出すなどの国際協調行動-を提示。③では投機資 金対策のほか、産油国への増産要請、石油以外のエネルギーを使った自動車 利用を加速させることなどを国際的に協調して行うよう促している。

政府は2007年12月に中小企業支援などを柱とする原油高騰対策をまとめ たが、16日のニューヨーク原油先物相場で一時、過去最高の1バレル=139.89 ドルを付けるなど原油価格はその後も上昇。町村信孝官房長官は10日に各閣 僚に対し、追加的な対策の検討を指示している。今回の提言案は自民党として も原油価格高騰問題に関する考え方をまとめて政府に実現を求めるほか、日本 が議長国となるサミットでの議論に反映させるのが狙いだ。

一方、提言案は、原油高騰により、農業、畜産業、漁業、運送業などが「業の 存亡の危機にひんしている」と指摘。イカ釣り漁船が休漁に追い込まれたこと や、運送業で燃料費の価格転嫁が進んでいないことなどを挙げ、「この状況に 際し、早急な対策が必要」と緊急対策の必要性を訴えている。

具体策としては出漁の困難な漁業者への支援、高速道路料金の効果的な引 き下げ、中小企業金融公庫などを通じた中小企業向け融資枠の拡大などを示し た。ただ、こうした緊急対策の実施に必要な予算額やその財源をどこに求めるか などについては明記しなかった。

提言案がまとまったことを受け、町村氏は20日午後の記者会見で、「各省が それぞれ真剣に検討を続けている。与党から正式な申し入れがあるのは来週の 前半だと聞いている。それを踏まえながら、来週のしかるべきタイミングで政府・ 与党一体となって対策を決定したい」と述べた。

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