ソニーCEO:改革道半ば、TVとゲーム黒字化を優先-株主総会(2)

家電世界2位ソニーのハワード・ストリン ガー最高経営責任者(CEO)は20日、都内のホテルで開いた定時株主総会で、 「ソニーの改革は道半ば」と述べ、当面エレトロニクス、ゲーム、エンターテイ ンメントの3つの主力ビジネスを一層強化する方針を強調、特に今期(2009年 3月期)はテレビとゲームの黒字化が「最優先課題だ」と述べた。

株主の増配要求については「前期は純利益が過去最高を達成するなど一定の 収益レベルを確保する基盤が整った」と述べながらも、「安定的な配当を継続的 に行う」と述べるにとどめた。自社株買いを求める質問には、大根田伸行最高財 務責任者(CFO)が「現時点ではやらない。いろいろな状況を勘案してフレキ シブルに判断する」と答えた。

ソニーの今期(2009年3月期)業績予想は、営業利益が前期比20%増とな る見通し。懸案だったゲーム部門が黒字転換するほか、競争の激しいテレビ事業 も黒字化を見込む。今期の年間配当は普通配を15円増配して40円とするほか、 10円の特別配当も実施する計画だ。26日には今期からの新しい中期経営計画を 発表する。

ストリンガー氏は今年3月に終了した3年間の前中計について、「構造改革 は製品モデル数の削減、人員削減などの目標を計画通り達成できた」と総括、目 標に掲げた営業利益率は5%は未達に終わったものの、「オペレーションベース では5%を達成できる採算構造になっている」と説明した。

取締役報酬の開示は日本式で

総会では取締役報酬の個別開示を求める提案が7年連続で提出されたが、今 年も否決された。賛成票は昨年まで増え続けていたが、今年は39.7%と前年の

44.3%から低下した。ストリンガー氏は米国の報酬開示方式も理解していると述 べながらも、日本文化に照らして判断すると今の方式が適切だとの見解を示した。

株主からは株価下落をただす質問も出た。大根田氏は「サブプライム(信用 力の低い個人向け住宅)ローンや原油の問題に、世界企業であるソニーも引きず られるのでご容赦いただきたい」と答えた。ソニーの株価は昨年5月には7000 円を突破したこともあったが、20日は午後1時22分現在で5120円となってい る。

総会では、取締役選任と新株予約権発行の2議案が会社提案通り承認された。 会場出席者数は7883人で昨年より720人増えた。所要時間は2時間16分で15 分短かった。

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