日本株は14000円割れ、銀行や石油関連が下落-金融不安と原油安材料

午前の東京株式相場は続落。日経平均株 価は、取引時間中としては5営業日ぶりに1万4000円を割り込んだ。米ムー ディーズが米金融保証会社(モノライン)大手2社の保険子会社を格下げした と発表。金融不安の再燃が警戒され、三菱UFJフィナンシャル・グループや オリックスなど金融株の一角が下落した。ソニーやコマツなど輸出関連株も軟 調。また、国際原油市況の急反落を受け、国際石油開発帝石ホールディングス などの石油関連株も下げた。東証業種別33指数は30業種が下落、上昇は3。

住友信託銀行の島津大輔調査役は、「日本株だけ強さを維持してきた。外 国人投資家の日本株比率の戻しで上昇してきたと思うが、手詰まり感が出てい る。最近はアジア株の大幅安が続き、さすがに引っ張られてしまいやすい」と 話した。

午前の日経平均株価終値は、前日比132円74銭(0.9%)安の1万3997 円43銭。TOPIXは同12.58ポイント(0.9%)安の1363.02。東証1部の 騰落状況は値上がり銘柄数516、値下がり1070。出来高は9億6796万株。

米国警戒で上昇続かず

午前の日経平均は反発して始まったものの、早々に下落転換。徐々に下げ てこの日の安値圏で終えた。取引時間中としては6月13日以来、5営業日ぶ りに1万4000円を割り込んだ。原油価格の急落を受けて前日の米株式相場は 上昇したが、米株式市場の終了後に米ムーディーズ・インベスターズ・サービ スがモノライン大手のMBIAとアムバック・ファイナンシャル・グループの 保険子会社を格下げしたと発表。MBIAとアムバックの株価は時間外取引で 下落し、日本時間今夜の米株式相場への影響を見極めようと、積極的に上値を 追いづらい状況となった。TOPIXの下落寄与度1、2位は銀行、電機指数。

日経平均の過去1カ月間の騰落率は、ドル建てでマイナス0.6%。これに 対しダウ工業株30種はマイナス7.4%、FT100指数はマイナス10.5%、ド イツDAXはマイナス10.7%、中国深セン総合指数はマイナス20%となって おり、日本株は相対的な強さを維持してきた。このため、きっかけ次第で「利 益確定売りが出やすい」(大和住銀投信投資顧問の門司総一郎チーフストラテ ジスト)状況だった。

前日の米市場で好材料となった原油相場の急落も、日本株相場では指数の 押し下げ要因となっている。TOPIXの下落寄与度上位には商社など卸売も 並び、業種別値下がり率2位は鉱業だった。19日のニューヨーク原油先物相 場は、中国が20日から燃料価格を引き上げると伝わり、需要の減少観測の広 がりから、売りが先行。ニューヨーク商業取引所(NYMEX)の原油先物7 月限は前日比3.5%安の1バレル=131.93ドルとなった。

IHIやテーマ株弱い、砂糖は上昇

個別では、証券取引等監視委員会が有価証券報告書に虚偽記載があったと して、約16億円の課徴金納付命令を出すよう金融庁に勧告したIHIが安い。 前日まで急騰していた新神戸電機や古河電池などの電池関連、井関農機やコー プケミカル、日本配合飼料など農業関連、沖電線などの電線株といった低位テ ーマ銘柄は総じて売り優勢となり、東証1部も値下がり上位に並んだ。

半面、好業績を確認したイオンディライトなどが買われ、きょうの東証1 部上昇率上位では東洋精糖や日本甜菜製糖、三井製糖など砂糖株の上げが目立 つ。出光興産と三菱商事が非食料バイオ燃料を量産すると20日付の日本経済 新聞朝刊で報道され、直近で値上がりの目立った粗糖価格が軟化するとの思惑 が台頭。製糖メーカーのコスト削減につながるとの期待が高まった。このほか、 原油安が業績に好影響を与える業種が上昇。JR東日本などの陸運株、日本製 紙グループ本社などのパルプ・紙、全日本空輸などの空運株が上昇している。

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