建設株安い、着工単価上昇も収益改善は限定の見方-工場需要も不透明

清水建設の株価が一時、前日比21円 (4%)安の504円と3日続落したのをはじめ、建設株が安い。建設業界の着工 単価は上昇しているものの、鋼材価格の急騰でコストも同時に増加。実質ベース での着工単価改善は限定されるとの見方が広がった。米国景気の減速による景況 感悪化で、工場建設需要の先行きにも不透明感が出ており、今期業績の懸念は払 しょくできないと売りが優勢となった。

清水建の午前終値は3.6%安の506円。このほか、大林組は4%安の511円、 鹿島は3.2%安の390円、大成建設は1.9%安の262円。東証1部建設株指数は

1.6%安の551.11と続落した。

クレディ・スイス証券の大谷洋司アナリストは19日付リポートで、ゼネコ ン各社は着工単価の引き上げを顧客に要請しており、着工単価の上昇が不動産会 社にとってダメージになっていると指摘。しかし同時に、建築費指数や鋼材費も 急上昇しているとして、ゼネコン各社の「コスト上昇を考慮した後の実質ベース の着工単価の改善は限定的」(同氏)との見方を示した。

同証によると、建設物価調査会調べの事務所ビル(7000平方メートル、S RC)の08年4月の建築費指数は前年同月比8.5%上昇。鋼材費も垂直立ち上 げ的な上昇となっているという。さらに比較的採算の良好な工場建設も、02年 の844件を底に07年には1791件まで増加したが、伸び率は鈍化しているという。 現状の景況感から判断すると、08年には前年比で減少する可能性があると予想、 「過度な利益率回復期待は禁物」と、大谷氏は総括している。

大手ゼネコン4社合計の粗利益率は、04年度に8.4%だったが、05年度は

8.3%、06年度には7.4%まで低下。07年度は5.9%と急低下し、1970年度以降 のデータからは過去最低に落ち込んだという。

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