米国債(20日):上昇、利上げ観測が後退-住宅・金融の不透明感続く(2)

米国債相場は上昇。週間ベースでは先週に 続き上昇した。トレーダーの間では9月前の米利上げ観測が後退した。金融市 場には再び圧力がかかっている兆しがみられる。

社債保有リスクが2カ月ぶりの高い水準に上昇したことから、安全投資とし ての米国債に需要が集まった。米リーマン・ブラザーズ・ホールディングスは 米住宅金融のファニーメイ(米連邦住宅抵当金庫)とフレディマック(連邦住 宅貸付抵当公社)が住宅市場の悪化に伴い、4-6月(第2四半期)にさらに 損失を計上するとの見方を示したほか、メリルリンチは地方銀の株に対し、 「立ち直り不可能な状況」と述べた。

シティグループ・グローバル・マーケッツの金利ストラテジスト、ジェーム ズ・コリンズ氏は「市場参加者は評価損計上の終わりを待ち望んでいる。住宅 市場や銀行業界、信用市場が不透明ななか、連邦公開市場委員会(FOMC) が利上げするというのは筋が通っているようにはみえない」と語った。

BGキャンター・マーケット・データによると、ニューヨーク時間午後4時 24分現在、2年債利回りは前日比5bp低下して2.88%。2年債価格(償還期 限2010年5月、表面利率2.625%)は3/32上げて99 1/2。週間ベースで利回り は15bp下げた。10年債利回りは5bp下げて4.16%。週間では9bp下げ た。

2年債と10年債の利回り格差は、2年債が10年債を1.28ポイント下回って いる。先週の格差は1.22ポイントだった。

先週の2年債利回りは過去26年で最大の伸びを記録。バーナンキ米連邦準 備制度理事会(FRB)議長が9日にインフレ期待の高まりを「断固阻止す る」と表明したのが材料となっていた。

根強い金融不透明感

この日の米株式相場は下落。アナリストらが信用損失の悪化は金融機関の利 益を損ねるだろうと述べたことが売り材料となった。

米MFグローバルの債券アナリスト、ジェシカ・ホバーソン氏は、「市場参 加者はようやく金融部門がまだ水面下深くにいることに気づき始めている」と 述べた。

金利先物市場動向によると、6月25日のFOMC会合でフェデラルファン ド(FF)金利誘導目標が2%で据え置かれる確率は92%となっている。1週 間前は74%だった。8月の会合で利上げされる確率は38%と、1週間前の 65%から落ち込んだ。

米シティグループのゲーリー・クリッテンデン 最高財務責任者(CFO)は 19日、サブプライム(信用力の低い個人向け)住宅ローン市場に関連する債券 の実質的な評価損を追加計上することを明らかにした。

米国債の投資リターンがマイナスに

財務省は24日に2年債(300億ドル)を、26日に5年債(200億ドル)の入 札を実施する。5年債は2003年2月以来の規模となる。

メリルリンチが算出する米国債マスター指数によると、6月に入りこれまで の米国債の投資リターンは0.7%のマイナスだった。

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