東京外為:ドル小動き、原油下落で米景気圧迫懸念が緩和-108円挟み

午前の東京外国為替市場ではドル・円相場 が1ドル=108円ちょうどを挟んで小動き。原油先物相場の急落を受けて、エネ ルギー価格高を背景とした景気の圧迫懸念が緩和したことから米株が上昇し、 ドル売り圧力も緩和。ただ、足元では米経済指標の弱含みが目立つことから、 積極的にドル買いを進めにくく、上値は限定的となっている。

三菱UFJ信託銀行資金為替部の井上英明グループマネジャーは、原油相 場の大幅下落を好感して米株が反発し、金利上昇も追い風となってドルが値を 戻す展開になったと説明。そうしたなか、ドル・円相場については、108円ちょ うどを挟んでの展開が6営業日目を迎えており、この日の東京市場では方向感 が出にくい状況を引きずる可能性があるとしたうえで、「需給面ではドル買い 需要が見込まれるものの、需給絡みの動きが一巡すると、アジア株をにらみな がらの展開になる」とみている。

原油急落でコスト圧迫懸念和らぐ

原材料高を背景として世界的にインフレが深刻化するなか、前日は中国で 燃料需要が減少するとの観測から、ニューヨーク原油先物相場が急落。米国株 式相場はコスト高を背景とした圧迫懸念が和らぎ、運輸株や消費関連に買いが 入った。

エネルギー高を背景とした景気の先行き不透明感が緩和したことから、外 為市場ではドルの買い戻しが進行。東京時間に一時107円43銭(ブルームバー グ・データ参照、以下同じ)と、12日以来のドル安値を付けていたドル・円相 場は108円07銭まで値を戻した。

ユーロ・ドル相場も東京時間に一時1ユーロ=1.5587ドルと、11日以来の 水準までユーロ高・ドル安が進行していたが、海外時間にかけては、対英ポン ドでのユーロ売りなども相まって、1.5467ドルまでドルが回復。この日の東京 市場では1.55ドルちょうどを挟んだ水準で推移している。

ドイツ証券の深谷幸司シニア為替ストラテジストは、「きのうの東京タイ ムはアジア株が結構下げて、ネガティブな雰囲気で円高方向に行っていたが、 原油が下落し、米国株が堅調なら基本的に108円を大きく下に離れる感じはな い」とみる。

米指標弱含み、FOMC見極め

そうしたなか、19日に発表された米国の経済指標はやや弱含みとなった。 労働省が発表した14日までの1週間の新規失業保険申請件数(季節調整済み) は38万1000件と、前週から5000件の減少となったものの、ブルームバーグ・ ニュースがまとめた市場予想の37万5000件を上回った。

また、米フィラデルフィア連銀が発表した6月の同地区の製造業景況指数 はマイナス17.1と、前月マイナスの15.6から悪化。7カ月連続でマイナスに 落ち込んでいる。

来週は25日から2日間の日程で米連邦準備制度理事会(FRB)が連邦公 開市場委員会(FOMC)を開く。政策金利は据え置かれる見通しにあるもの の、インフレ圧力が高まるなか、景気の先行き不透明感もくすぶり続けている 状況下で、先行きの政策動向についてどのような姿勢を示すかが注目される。

市場では、「経済指標が予想よりも上振れが続いてということであれば、 ドルも上に行くのだろうが、利上げ自体は年内100%織り込んでおり、来週にF OMCを控えて、さらにどんどんドルを買うというわけにもなかなかいきそう にない」(ドイツ証・深谷氏)との指摘が聞かれている。

--共同取材:柿崎元子 Editor:Tetsuzo Ushiroyama, Hidenori Yamanaka

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