債券は軟調か、米株高や欧米金利高を警戒―10年は1.8%台前半も(2)

債券相場は軟調(利回りは上昇)な展開 が予想される。前日の米国債相場は、欧州債の下落や米株価の上昇などを受け て下落した。こうした弱い地合いを引き継ぎ、円債市場でも売りが先行しそう だ。国内株相場が反発すれば、新発10年債利回りは1.8%台前半に上昇する可 能性がある。

みずほインベスターズ証券の井上明彦マーケットアナリストは、債券相場 について、「朝方は、下値トライの展開が予想されるものの、10年債利回りの

1.8%台、5年債は1.4%台での押し目買いから深押しはせず、底堅い動きにな る」とみている。

東京先物市場の中心限月9月物は、前日の通常取引の終値133円23銭を 下回って始まった後、日中は132円80銭から133円20銭程度のレンジで推移 しそうだ。19日のロンドン市場で9月物は、前日の東京終値に比べて10銭安 い133円12銭で引けた。

UBS証券チーフストラテジストの道家映二氏は、昨日の海外市場では、 5月の英小売売上高指数が予想外の大幅増加となり、英国のみならず、欧州全 域や米国の金利上昇を招いたと説明。この日の円債相場については、「売り先 行後にもみ合い推移」と予想する。

19日の先物相場は下落。朝方は、前日の米株安・債券高を引き継いで買い が先行したが、午後に入って中期債や先物を中心に戻り売りが優勢になり、相 場は下げに転じた。9月物は前日比41銭安い133円23銭で取引を終了。日中 売買高は4兆2050億円だった。

新発10年債利回りは1.80%付近

現物債市場で新発10年物の293回債利回りは、前日終値1.78%をやや上 回って始まり、日中ベースでは1.80%前後で取引されそうだ。前日に大幅に下 げた日経平均株価が反発し、上げ幅を拡大させるようだと、1.8%台前半に上 昇する可能性がある。

日本相互証券によると、19日の現物債市場で新発10年物の293回債利回 りは、前日比1.5ベーシスポイント(bp)低い1.765%で寄り付いた後、いった んは1.75%に低下。9日以来の低い水準をつけた。その後は、徐々に水準を切 り上げ、一時は2bp高い1.80%に上昇。終値は横ばいの1.78%だった。

一方、10年物国債の292回債利回りは、東京時間の前日午後3時時点で、 大和証券SMBC、日興シティグループ証券、みずほ証券、三菱UFJ証券各 社の平均値であるブルームバーグ公社債基準価格(BBYF)によると

1.785%だった。

米国市場は株高・債券安、原油は下落

19日の米国債相場は下落。米国株が値上がりしたほか、原油相場がバレル 当たりほぼ5ドルの急落を記録、午前に発表された週間失業保険申請件数で減 少が示されたことが材料となり、債券が売られた。

BGキャンター・マーケット・データによると、ニューヨーク時間午後3 時33分現在、2年債利回りは前日比12bp上昇して2.97%。10年債利回りは 8bp上げて4.22%。

また、英国債相場は続落。5月の英小売売上高指数が統計開始以来の大幅 な伸びとなったことを受け、利上げ観測が高まった。欧州債相場は下落。英小 売売上高指数が予想に反して大幅上昇したことを受けて、売りが及んだ。

一方、米株式相場は反発。原油先物相場が4ドルを超える下げとなったた め、運輸株や消費関連株に買いが入った。半導体大手ブロードコムの利益が増 加するとの見通しを好感し、テクノロジー株も高い。

    最新の情報は、ブルームバーグ端末にて提供中
    LEARN MORE