ECBのクアデン氏:信用サイクルは「一段と深刻な下降」に直面か

欧州中央銀行(ECB)の政策委員会メ ンバー、ベルギー中央銀行のクアデン総裁は19日、世界の「金融システムが 一段と深刻かつ長期的な信用サイクルの下降に直面する恐れがある」との見解 を示した。

同総裁はベルギー中銀のリポートで「金融システムが抱える問題について 油断してはならない。米国の景気が大幅に減速し、世界のほかの地域でも経済 成長に懸念が残る中、金融機関の見通しと経営環境には今後数四半期、重大な 課題が残るだろう」と指摘した。

さらに「世界の金融システムは恐らく信用サイクルの典型的な下降に対応 する必要が恐らく出てくるだろう。それは金融システムの主な仲介機能に与え た衝撃の大きさと、一部の国で不動産市場が調整あるいは調整の可能性に直面 していることを考えると、より深刻で長引く可能性がある」との考えを明らか にした。

住宅ローン担保証券(MBS)や債務担保証券(CDO)、レバレッジド (高リスク・高利回り)融資債権などの価格下落に伴い、2007年以降、大手 金融機関が計上した評価損は4000億ドル(約43兆円)に迫っている。

クアデン総裁は「無秩序なレバレッジ解消のリスクはやや低下したよう だ」としながらも、金融システムはなお「潜在的な問題」に直面していると指 摘。「家計と金融機関がレバレッジを解消し、バランスシートの修復に努めて いることは、結果的に小売りや交易、投資銀行の大部分で成長力が低下する時 期の前兆である可能性がある」としている。

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