外国人は11週連続買い越し、信託銀は過去最大の売り越し-6月2週

東京証券取引所が19日発表した6月第2週 (9-13日)の投資主体別売買動向(東証・大証・名証の1・2部合計)によ ると、外国人投資家が11週連続で日本株を買い越した。買い越し額は2816億円 で、前週は3155億円。物価上昇率の低い日本株を選好する動きが続いたようだ。

先週の日経平均株価は、その前の週に比べ515円(3.6%)安の1万3973円 73銭と3週ぶりに下落。歴史的な原油高を背景にした米景気のスタグフレーシ ョン(景気後退期の物価上昇)懸念が台頭した。しかし外国人は、相場の下落過 程でも日本株買いを進めていた格好だ。

ただ、市場では外国人動向の先行きを懸念する声が出ている。丸和証券調査 情報部の大谷正之副部長は、「前週はドル高政策に関する当局からの発言があっ た。為替相場でドル高傾向となれば、外国人には円資産が目減りすることになる ため、資金流入が細ってくる可能性がある」という。

米大手証券メリルリンチの投資家調査によると、世界の投資家の日本株のポ ジションは中立に近づいている。日本株をアンダーウエートにしている投資家は 5月の41%から6月は27%に大幅減少。このため、ネットでのポジション(オ ーバーウエートからアンダーウエートを引く)はマイナス18%からマイナス 1%とほぼ中立となった。しかし、日本の企業収益が最も明るいと考える投資家 (明るいから暗いを引いたネット)はマイナス3%からマイナス2%とほぼ横ば いとなっている。

メリルリンチ日本証券の菊地正俊株式ストラテジストは、「外国人は6月1 週まで10週連続で日本株を買い越したが、日本株を中立からオーバーウエート にするためには、日本独自の好材料は必要だろう」と分析している。

個人は07年3月9日以来の買い越し規模

このほか買い主体では、個人投資家の買い越し額は4387億円と、07年3月 9日で終わる週以来、約1年3カ月ぶりの規模。事業法人(320億円)は6週連 続、その他法人(234億円)は2週連続、都銀・地銀(6億円)は3週ぶり、そ の他金融機関(72億円)は2週ぶりに買い越した。

信託銀売り越しは過去最大

半面、主な売り主体では、信託銀行の売り越し額は3858億円となり、昨年 7月3週の3760億円を抜いて過去最大規模となった。東海東京証券エクイティ 部の鈴木誠一マーケットアナリストによると、「債券安、株高となる中、年金な どでウエート比率の見直しがあったようだ」という。

このほか、証券会社の自己売買部門(4108億円)が4週連続、生・損保 (116億円)は6週連続の売り越しとなった。投資信託(461億円)は2週連続 でそれぞれ売り越した。

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