今日の国内市況:株式は大幅反落、債券は下落-ドル軟調

東京株式相場は大幅反落。欧米の金融不 安に対する警戒感が根強く、原油高の影響による米国の企業業績懸念も浮上し、 トヨタ自動車など輸出関連株が下落。三菱UFJフィナンシャル・グループや オリックスなどの金融株も安い。東証1部では全体の8割以上の銘柄が値下が りし、東証業種別33指数は鉱業、その他製品を除く31業種が下げた。

日経平均株価の終値は、前日比322円65銭(2.2%)安の1万4130円17 銭。TOPIXは同34.04ポイント(2.4%)安の1375.60。東証1部の騰落状 況は値上がり銘柄数165、値下がり銘柄数1495。出来高は21億2494万株。

下落して始まった日経平均は、終日じりじりと下値を切り下げる展開にな った。投資家の短中期的な売買コストである25日移動平均線(1万4150円) を4日ぶりに割り込んで終了。今週の日本株は、米国株が大幅安となる中でも 堅調に推移してきたが、この日はさすがに売りが先行した。前日の米国で、金 融不安が再燃したことと企業収益の悪化懸念が広がったことがきっかけだ。

インフレ懸念や信用不安への警戒を背景に、前日のダウ工業株30種平均 は3月17日以来の安値に落ち込み、この流れを東京市場も受けた。午後から は中国、香港などアジア株の大幅下落を受けて一段安となり、TOPIXの下 落寄与度上位には銀行、電気機器、輸送用機器などが並んだ。

ただ商いは低水準であり、総悲観となった印象はない。東証1部の売買代 金は2兆1737億円と、年初から前日までの1日当たり平均2兆4661億円に届 かなかった。

債券は下落、5年債や先物に戻り売り-10年は一時1.8%

債券相場は下落(利回りは上昇)。朝方は、前日の米株安・債券高を引き 継いで買いが先行したが、午後に入って中期債や先物を中心に戻り売りが優勢 になり、相場は下げに転じた。新発10年債利回りは一時、1.80%に上昇する 場面があった。

東京先物市場で中心限月9月物は、前日比17銭高の133円81銭で寄り付 いた後、133円97銭の日中高値まで上昇した。しかし、上値が重く徐々に軟化。 午後は売りが膨らみ、日中安値133円12銭まで下げた。結局、41銭安の133 円23銭で引けた。9月物の日中売買高は4兆2050億円程度。

こうした中、日本銀行の白川方明総裁は19日午後、都内で開かれた全国 信用金庫大会であいさつし、世界経済について「下振れリスクが高い」と指摘 する一方で、「世界的なインフレ方向のリスクは一段と高まっている」と述べ た。金融政策運営については、「見通しの蓋然(がいぜん)性とリスク要因を 見極めた上で、機動的な政策運営を行う」と語った。

現物債市場で新発10年物の293回債利回りは、前日比1.5ベーシスポイ ント(bp)低い1.765%で寄り付いた後、いったんは1.75%に低下。9日以来の 低水準をつけた。その後は、徐々に水準を切り上げ、午後1時過ぎには2bp高 い1.80%に上昇した。その後は1.78―1.795%で推移した。

新発5年債利回りは朝方に1.32%まで低下したものの、次第に売りが優勢 になり、午後2時半ごろには5bp高い1.395%に上昇した。

ドルが軟調、早期利上げ期待後退で売り優勢-1週間ぶり安値

東京外国為替市場では、ドルが軟調。信用収縮の長期化や原油高で米景気 の一段の悪化が懸念され、米国の早期利上げ観測が後退するなか、ドル売りが 優勢で、ドルは対ユーロや対円で約1週間ぶり安値をつけた。

ドルは対ユーロで一時、1ユーロ=1.5587ドル(ブルームバーグ・データ 参照、以下同じ)と、今月11日以来の安値まで下落。ユーロ圏では7月の利 上げが有力視されており、欧米の金利差拡大の可能性が意識された。

ドル・円も一時、同12日以来の安値水準となる1ドル=107円43銭まで ドル売りが進行。また、ドルは対オーストラリア・ドルでも1週間ぶり安値を つけた。

ドル主導の展開のなか、ユーロ・円は小動き。前日には欧州当局者のタカ 派発言を手掛かりに一時、1ユーロ=168円04銭と約11カ月ぶりのユーロ高 値をつける場面もみられたが、168円台の滞空時間は短かく、きょうの東京市 場では167円台半ばから後半でもみ合う展開が続いた。

一方、スイス・フランは対円で1991年2月以来の高値まで上昇。スイス 国立銀行(SNB)の金融政策決定会合を控え、利上げの可能性が意識され、 対ドルでは1週間ぶり高値をつけた。

フェデラルファンド(FF)金利先物相場の動向によると、8月の米連邦 公開市場委員会(FOMC)で少なくとも0.25ポイントの利上げが実施され る確率は約42%と、1週間前の51%から低下。バーナンキFRB議長ら米金 融当局のインフレ懸念発言を受け、市場では年内3回程度の利上げの織り込み が進んでいたが、今週に入り米国は早期利上げを計画していないとの報道が相 次いだこともあり、過度の利上げ期待は後退しつつある。

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