小型電線株が急騰、海底ケーブル増強報道で思惑-環境関連からシフト

中小型の電線株が急騰。世界の情報通信関 連企業が太平洋を横断する海底光ケーブルを増強すると一部で伝わり、収益寄与 への思惑を背景に、個人投資家などの買いが流入している。値動きの軽さが好感 され、直近で上昇基調を続ける環境関連株から乗り換える動きもあるという。

東京特殊電線は一時ストップ高(値幅制限の上限)に当たる前日比50円 (35%)高の194円まで上げ、2007年8月3日以来の高値水準を回復した。沖 電線は一時25%高の244円、タツタ電線は20%高の348円、三菱電線工業も 9%高の158円まで値を切り上げ、いずれも年初来高値を更新。

19日付の日本経済新聞朝刊によると、日米中などの通信8社と日米などの 6社の2グループが、総額100億円以上を投じ太平洋を横断する海底光ケーブル を増強する。米英印などの企業連合もケーブルを新設、個人や企業の国際通信が 飛躍的に増えたためで、ほぼ7年ぶりの大型投資再開になるという。

水戸証券の松尾十作投資情報部長は、報道が事実だとすれば「IT(情報技 術)バブル崩壊以降で最大規模となり、インパクトは大きい」と話した。また日 経報道で、日米間の通信量は年率8割近く伸びており、回線容量の7割近くがす でに埋まっている状態と伝わっていることに対して、「非常にひっ迫した状況と 言える。通常は容量の5割を超えた段階で、新規の設備投資に動くものだ」(同 氏)としていた。

もっとも、東特線の北沢登与吉・総務担当部長は、「鉄道用通信ケーブルな どは手掛けているが、海底ケーブル関連は全く手掛けていない。きょうの株価の 動きには当惑している」と話している。同様に沖電線、タツタ線、三菱電線も、 海底ケーブルは取り扱っておらず、「株価は思惑先行の動き」(水戸証の松尾 氏)のようだ。

今月に入り、環境関連の中小型株が連日で買い進まれており、「高値警戒感 の強い環境関連株で目先の利益を確定した個人投資家が、新鮮な材料に飛びつい ている」(東洋証券情報部の大塚竜太部長)側面もあるという。東特線の場合、 この日の平均取引サイズは1万1400株で、出来高加重平均価格(VWAP)の 184円から算出した平均取引代金は約210万円となっている。

    最新の情報は、ブルームバーグ端末にて提供中
    LEARN MORE