ドコモ:中東の通信事業者と資本提携も-アフリカなどもにらむ(2)

国内携帯電話最大手NTTドコモは海外 投資戦略で、これまで主軸としてきた東南アジアに加え、中東の通信事業者と の資本提携を検討している。中東の事業者が関係を持つアフリカや中央アジア への勢力拡大も視野に入れる。

同社の国枝俊成国際ビジネス部部長が19日、シンガポールで開催中の通 信見本市でブルームバーグ・ニュースのインタビューで明らかにした。

国枝氏は、アラブ首長国連邦(UAE)のエティサラットやカタールのカ タールテレコム、サウジアラビアのサウジテレコムと「将来の可能性をお互い に話し合っている」としたうえで「資本提携の可能性を否定しない」と述べた。 3社が「アフリカや中央アジアの多数の通信事業者に投資している」ことから、 両地域との「間接的なパートナーシップ」も構築可能だとも語った。

ドコモは国内の携帯市場が普及一巡で拡大余地が限られていることから、 長期戦略として、海外での収益確保に注力。前期(2008年3月期)の海外投資 は1200億円と前の期の6.7倍に増やしている。

インドでは昨年5月、提携先の企業が英ボーダフォン・グループに買収さ れ手を引いているが、16日には隣国でイスラム圏であるバングラデシュで同国 3位の携帯事業者の株式30%を3億5000万ドル(約370億円)で落札したと 発表。国枝氏は、今期1000億円の見込みの国際収入を、近い将来に売上高の 10%程度に増やす意向を示した。今期の売上高予想は4兆7680億円。

苦い教訓

ドコモは過去、海外投資で巨額損失を出した。典型例としては01年以降 に米AT&Tワイヤレス(ATTW、当時)株16%を総額102億ドル(当時約 1兆2000億円)で取得したが、通信バブル崩壊で9000億円強を損失処理、04 年に出資を引き揚げた。

現在の投資は、日本人の渡航が多いハワイやグアムに加え、成長が見込め るアジアの通信事業者への資本参加が主体。ローミング(相互接続)などの収 入や、株式配当や持ち分法による利益を得ている。出資比率が20%を超す持ち 分法適用会社は、出資比率に応じて純損益が連結損益に算入される。ドコモは 1月にフィリピンの通信最大手PLDTへの出資比率をNTTグループ計で 20%以上に高め、持ち分法適用会社とした。

前期の国際収入800億円のうち、配当や連結業績への反映を合わせた投資 の直接的なリターンは340億円だった。今期は収入を1000億円に増やす計画で うち440億円は投資リターン分と見込んでいる。

ドコモの株価は前日比4000円(2.5%)安の15万6000円(午後2時53分 現在)。

--共同取材 吉川淳子、林純子 Editor:Kenzo Taniai, Eijiro Ueno

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