日本株は大幅反落、輸出や金融中心に全33業種安い-資金はテーマ株

午前の東京株式相場は大幅反落。原油高の 影響による米国の企業業績懸念の浮上や、根強い信用不安が重しとなり、トヨタ 自動車など輸出関連株中心に売られた。三菱UFJフィナンシャル・グループや オリックスなどの金融株の一角も下げ、前日大幅上昇した三菱地所などの不動産 株も下落するなど、東証業種別33指数はすべて安い。

みずほ投信投資顧問の有村秀夫シニア・ファンドマネージャーは、北米市場 の自動車の動向について、「北米市場に占める割合は、ライトトラックが乗用車 に比べて多い。乗用車に比べて利益率が高いライトトラックの売り上げの落ち込 みが激しいようだ。この影響は相当利くだろう」と見ていた。

午前の日経平均株価の終値は、前日比293円42銭(2%)安の1万4159円 40銭。TOPIXは同30.22ポイント(2.1%)安の1379.42。東証1部の騰落 状況は値上がり銘柄数212、値下がり銘柄数1416。

米フェデックスは11年ぶり赤字、原油高が影響

午前の日経平均は下落して始まり、先物主導で下げ幅を拡大。一時は300円 以上下げてこの日の安値圏で終えた。今週の日本株相場は米国株が大幅安となる 中でも堅調に推移してきたが、この日はさすがに目先の利益を確定する売りが先 行した。前日の米国で、企業収益の悪化懸念と金融不安が広がったことがきっか けだ。

米小荷物輸送大手フェデックスが発表した2008年3-5月(第4四半期) 業績は、燃料コストの上昇などが響き、11年ぶりの赤字転落となった。原油価 格の上昇が企業業績の低迷を長引かせるのではとの懸念につながっている。また、 米地方銀行を中心にした金融不安も根強い。米銀フィフス・サード・バンコープ が減配と増資を発表すると、同行の株価は28年ぶりの大幅安となり、S&P500 種株価指数の地銀株指数は過去最大の下げを記録した。

インフレ懸念や信用不安への警戒を背景に、前日のダウ工業株30種平均は 3月17日以来の安値に落ち込み、この流れを東京市場も受けた。TOPIXの 下落寄与度上位には銀行、電気機器、輸送用機器など。輸出株の代表企業でもあ るトヨタ自動車には、19日付の日本経済新聞朝刊で、米国内の大型車工場で生 産調整を本格化すると報じられる材料があった。

ただ商いは低水準であり、売り込まれた感じはない。東証1部の売買代金は 1兆140億円と、年初から前日までの一日当たり平均2兆4661億円に届かない 勢い。TOPIXニューインデックスシリーズの動きを見ると、コア30指数は

2.4%安、ラージ70は2.3%安と大幅安となったのに対し、ミッド400は1.9% 安、スモールは1.3%安だった。時価総額の大きい銘柄中心に売られた格好だ。

KNTが3日続落、電池や農業関連が盛り上がる

個別では、主軸の旅行業が低調に推移し、2008年6月中間期の業績予想を 下方修正した近畿日本ツーリストが3日続落。公正取引委員会が存在していない 案件をウェブサイトで掲載していたとして「不動産おとり広告」などで排除命令 行ったエイブルが急落した。

外部環境の変化に一喜一憂されやすい中、行き場を失った投資資金は個別材 料銘柄に集中した。特に売買を集めたのが、電池関連。前日に1億株以上の売買 となったジーエス・ユアサ コーポレーションはこの日も買いを集め、連日で52 週高値を更新し、東証1部の出来高ランキングで1位。年初からの上昇率は2倍 以上になっている。古河電池、新神戸電機も買われた。

このほか、肥料や飼料を中心に農業関連も盛り上がった。19日付の朝日新 聞朝刊で全国農業協同組合連合会(JA全農)が、主要な肥料の販売価格を7月 から現行の1.5-2倍程度に値上げする方向で最終調整中と報道。これを受け、 コープケミカルが急伸。関連銘柄にも波及し、協同飼料や日本配合飼料、片倉チ ッカリンなども上げた。農機関連では、井関農機も大幅高。

個別に材料の出た銘柄では、繰り返し使える単3、単4型のニッケル水素充 電池の生産量を2008年度に前年度比2倍の年産5000万個に増やすと、19日付 の日本経済新聞朝刊が報道した三洋電機が上昇。また、新設バルブやメンテナン ス工事需要の寄与で08年11月期の利益予想を増額した岡野バルブ製造がストッ プ高となった。

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