東京外為:ドル売り優勢、利上げ観測後退と信用不安-ユーロ堅調

朝方の東京外国為替市場では、ドル売りが 優勢。信用収縮の長期化や原油高で米景気の一段の悪化が懸念され、米国の早 期利上げ観測が後退するなか、7月の利上げが有力視されるユーロとの金利差 拡大の可能性が意識されやすく、ドルは対ユーロで約1週間ぶり安値まで値を 切り下げている。

ドルは対ユーロで一時、1ユーロ=1.5572ドル(ブルームバーグ・データ 参照、以下同じ)まで下落。ドル・円も海外時間につけたドル安値を下回る1 ドル=107円62銭までドルが売られている。

UBS銀行東京支店外国為替部FXアドバイザーの牟田誠一朗ディレクタ ーは、原油の先高警戒感が再び強まっている一方で、米経済指標ではよくない 内容も出てきており、来週の連邦公開市場委員会(FOMC)でタカ派色がど のように出されるかに不透明感が強まっていると指摘。「米証券会社の決算が 厳しい状況に変わりなく、そんな中で積極的には利上げのムードにはなりづら くなっている」として、ドルに失望感が生じていると説明している。

18日の米株式相場は銀行株を中心に続落し、ダウ工業株30種平均は3カ月 ぶりの安値に沈んだ。米小荷物輸送大手フェデックスの決算や米銀フィフス・ サード・バンコープの減配を受け、原油高と銀行の損失で企業業績の低迷が長 引くとの懸念が強まり、売りが優勢になった。一方、早期利上げ観測の後退か ら米国債が続伸した。

米証券大手のモルガン・スタンレーが発表した3-5月(第2四半期)決 算は57%の減益。資産運用と投資銀行業務の減収のほか、株式・債券トレーデ ィングの減益が響いた。フィフス・サードは、減配に加えて、4-6月(第2 四半期)の実質利益がほぼ消えるとの見通しを発表。同行の株価は28年ぶり大 幅安となり、S&P500種株価指数の地銀株指数は過去最高の下げを記録した。

信用収縮の長期化懸念や早期利上げ観測の後退を背景に、外国為替市場で はドルが売られ、対円では一時、1ドル=107円71銭まで下落。欧州市場の序 盤にかけては対ユーロでの円売りを背景に108円43銭までドルが上昇する場面 も見られたが、上値は重く、その後は一転して売りに押される展開となった。

利上げ期待でユーロ堅調

欧州中央銀行(ECB)のシュタルク理事は18日までに、インフレリスク の高まりにより、ECBは「警戒を高めた状態になる」と述べ、インフレ期待 を押さえ込むために、「必要なあらゆる措置を取る」と表明した。

ECBの7月の利上げ期待が高まるなか、ユーロは堅調な展開が続いてい る。前日にはユーロが対円で一時、1ユーロ=168円04銭まで上昇し、2007年 7月23日以来の高値を記録。その後は持ち高調整のユーロ売りも入り、167円 台半ばを中心にもみ合う展開となったが、19日の東京市場午前の取引では167 円台後半へ再びユーロが強含んでいる。

--共同取材:三浦和美 Editor:Tetsuzo Ushiroyama, Hidenori Yamanaka

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