訂正:日本株は輸出中心に反落へ、米企業収益の悪化と金融不安

東京株式相場は反落する見通し。前日の米 国株市場では、原油価格の高騰の影響による企業収益の悪化懸念が台頭、金融不 安も依然くすぶり、ダウ工業株30種平均は約3カ月ぶりに1万2000ドルを割り 込んだ。この流れを受ける東京市場でも、外需依存度の高いトヨタ自動車やキヤ ノンなど輸出関連株が株価指数を押し下げそう。手掛かり材料に欠ける中、この 日も個別材料銘柄に投資資金が分散するとみられる。

野村証券金融経済研究所の若生寿一シニアストラテジストは、「米国株の動 きを受けて一服となるだろう。材料難の中、銀行株の動向に注目している。消去 法的に日本株が買われるのであれば、銀行株が堅調に推移するとみられるため だ」と指摘した。

シカゴ先物市場(CME)の日経平均先物9月物の18日清算値は1万4285 円で、大阪証券取引所の終値(1万4440円)に比べて155円安だった。前日の 日経平均の終値は前日比104円45銭(0.7%)高の1万4452円82銭。

原油と業績、米地銀株指数は最大の下げ

原油価格の高止まりが米企業業績に影響を与えている。米小荷物輸送大手の フェデックスが18日発表した2008年3-5月(第4四半期)決算は、2億 4100万ドルの赤字。燃料コストの上昇などが響き、11年ぶりの赤字に転じた。

また、金融不安も再燃している。米銀フィフス・サード・バンコープは18 日、転換優先株の発行と非中核事業の売却で20億ドル(約2160億円)の増資を 実施することを明らかにした。同社の株価は28年ぶりの大幅安となり、S&P 500種株価指数の地銀株指数は過去最大の下げを記録した。

原油高騰を背景にした企業業績の悪化懸念と、金融不安の広がりから、前日 の米市場では朝方から売りが先行。ダウ工業株30種平均は前日比131.24ドル (1.1%)安の12029.06ドルと、3月17日以来の安値に落ち込んだ。S&P500 種株価指数は13.12ポイント(1%)安の1337.81。ナスダック総合株価指数は

28.02ポイント(1.1%)安の2429.71。

米景気と株価に影響を与えている原油価格が上昇したことも、株式市場参加 者に売りを意識させた。ニューヨーク原油先物相場は4日ぶりに上昇。ニューヨ ーク商業取引所(NYMEX)で取引されている原油先物7月限は前日比2.67 ドル(2%)高の1バレル=136.68ドルで終了。今月22日にサウジアラビアの ジッダで開かれる産油国と消費国の会議を控え、米政府は原油増産が発表される とは考えていないとの見解を示した。

個別選別、ガス田開発を材料視か

外部環境が不透明な中、個別に材料の出た銘柄に買いが集まりそうだ。日中 両政府は18日、懸案となっていた東シナ海ガス田の共同開発で合意した。今後、 条約締結に向けた交渉に入る。両国が主張する境界線の食い違いで2004年の開 始以来、平行線をたどっていた協議は、この議論を棚上げすることにより進展し た。受注拡大の思惑から、三井海洋開発などの関連銘柄が上昇する可能性が高い。

KNTが下落公算、7&iは上昇か

個別では、主軸の旅行業が低調に推移しており、2008年6月中間期の業績 予想を下方修正したKNT、公正取引委員会が存在していない物件をウェブサイ トで掲載していたとして「不動産おとり広告」などで排除命令を行ったエイブル が売られそう。

半面、19日付の日本経済新聞朝刊で3年以内に全国10カ所に農業生産法人 を新設し、生産した野菜を傘下のイトーヨーカ堂全170店で販売すると報じられ たセブン&アイ・ホールディングスや、キッコーマンと資本・業務提携を行う理 研ビタミン、ブルーレイ・ディスク(BD)機器向け半導体の世界シェアを、 2009年3月期に5割以上に拡大する計画を発表したNECエレクトロニクスが 堅調に推移しそうだ。

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