日中、東シナ海ガス田の共同開発で合意、境界線棚上げ-再び対立も(3)

日中両政府は18日、懸案となっていた東シナ 海ガス田の共同開発で合意した。今後、条約締結に向けた交渉に入る。両国が 主張する境界線の食い違いで2004年の開始以来、平行線をたどっていた協議 は、この議論を棚上げすることにより進展した。ただ、境界線をめぐって今後再 び対立が浮上する可能性もある。

高村正彦外務相と甘利明経済産業相が同日夜、共同で発表した。共同開 発で合意したのは、北部にある中国側が龍井と呼ぶエリアの一部。新日本石油 と帝国石油がこの海域の試掘権の取得を申請しているという。中国がすでに開 発を進めている白樺(中国名「春暁」)でも中国の開発会社に日本側が出資する ことで合意した。出資比率や出資する会社については今後詰める。

埋蔵の可能性に期待

条約締結時期について高村外務相は会見で、「政治的な合意はできており、 それほど時間はかからない」との見解を示した。今回棚上げとした境界線につい ては、「日中の立場が異なるため、長い交渉になる」と述べた。甘利経産相は「地 層的には油やガスの存在が確認できている」とし、ガス田として共同開発に取り 組むだけの可能性を秘めているとの認識を示した。

日本は境界線として「日中中間線」を主張していたのに対し、中国は日中 中間線よりも日本寄りの大陸棚の先端「沖縄トラフ」までが自国の排他的経済水 域(EEZ)としていた。政府は05年、日中中間線の日本側鉱区の試掘権を帝国 石油に付与している。

「中間線問題」再浮上も

日本の政治・外交専門ニュースレター「インサイドライン」の歳川隆雄編集長 は「親中派の福田政権下、主要国首脳会議(洞爺湖サミット)直前のタイミングで 合意にこぎつけたのは中国側の配慮もあったのだろう」と夏のオリンピック開催を 意識した中国側の判断もあったとの見方を示した。一方で長年の懸案である「中 間線問題」が先送りされている点に懸念を表明した。

福田康夫首相は18日夕、記者団に対し、「東シナ海を平和友好の海にしよう と、かねてから話し合っていたが、今回、合意できたことは大変結構なことだ」と 述べた。その上で、「そういう趣旨にのっとって今後、双方協力して地域のガス開 発を進めていきたい」との方針を示した。

--共同取材:関口陶子 Editor:Hitoshi Sugimoto, Kazu Hirano

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