元米シティのプリンス氏:CEO辞任後も住宅問題の呪縛は解けない

サブプライム(信用力の低い個人向け)住 宅ローン問題が原因で失職した米銀シティグループのチャールズ・プリンス前最 高経営責任者(CEO)は今でも、住宅問題に悩まされている。自宅を売却する のに苦労しているのだ。

コネティカット州グリニッチにあるプリンス氏の自宅は英チューダー王朝 様式で寝室が5部屋ある。売りに出されてから半年が過ぎた。不動産物件情報に よれば、同氏は価格をこれまでに30万ドル引き下げて585万ドル(約6億3100 万円)とした。

ウォール街の金融関係者が最も好んで住むこの地域も住宅不況に襲われた。 グリニッチでは今年1-3月期の住宅価格が中央値で前年同期から8.1%下落。 ブルームバーグ・ニュースがまとめた不動産ブローカーなどの調査によれば、コ ネティカット州やニュージャージー州、ニューヨーク州ウエストチェスター郡に あるマンハッタン郊外の高級住宅地19地域のうち、14地域で値下がり率は最 大25%に達した。

ハーバード大学の住宅研究共同センターでディレクターを務めるニコラ ス・レツィナス氏は、「こうした地域では、住宅市場で実際に起きていることか ら身を守るすべがない。住宅を購入して、その結果、配偶者やパートナー、友人 に対して『しまった。家の価値が買った価格を下回ってしまった』と言わざるを 得ない状況には誰もなりたくない」と語る。

プリンス氏は恐らくそういう状況にはならないだろう。公的記録によれば、 同氏が南向きテラスとプール付きの自宅を買った2003年に支払った額は448 万ドル以下だった。この年、同氏はサンフォード・ワイル氏の後任としてCEO に就任している。

プリンス氏と同氏の不動産ブローカーからはこれまでのところ、コメントを 求める電話や電子メールに対して返答はない。

マンハッタンの北東に位置する人口6万1000人のグリニッチはワイル氏 をはじめ、ESLインベストメンツのエドワード・ランパート会長など、ヘッジ ファンドの経営者にも好まれてきた。プルデンシャル・コネティカット・リアル ティによれば、同地域の住宅価格(中央値)は1-3月期に198万ドルへ下が ったものの、それでもまだ全国中央値の約10倍だ。

プリンス氏が自宅を売りに出したのは今年1月。住宅ローン関連で巨額の評 価損・貸倒損失を計上したシティのCEOを同氏が辞任してから2カ月が経過し ていた。

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